2014年6月16日月曜日

東海林さだお(漫画家)     ・クスッと笑わせ40年

東海林さだお(漫画家)    クスッと笑わせ40年
東海林さんが毎日新聞に連載している漫画、あさって君が今日連載40年を迎えました。
昭和49年の連載開始以来、東海林さんの夏休みなどを除いて、毎朝クスッとした笑いを読者に届けて来ました。
東海林さんは1937年東京生まれ 早稲田大学在学中に、漫画家としてデビューし、あさって君をはじめ、サラリーマンを主人公にした漫画を描いてきました。
まるかじりシリーズを始め、多くのエッセーでも多くのファンを獲得してきました。
日々連載漫画やエッセーはどのように生み出されているのか、東海林さんが漫画に掛けてきた人生とは何か、お聞きしました。

一日一本 書いて、今日でお終い、後はまた次の日、点なんですね。だからそれがつながって何年と言う発想があまりなかったんでしょうね。
一日が点なんですね。
土曜日は2枚入れて日曜日は休み、祭日があっても、40年間週休一日。
ネタは?
朝刊なので、前々日の9時が締め切りなので、アイディア帖があってそれがほとんど頼りになっている。
普通のノート その時々の時事ネタとか、いろんなものが書きつけてある。
漫画のネタは連想なんですよね。
例えば「今年の新入社員は自動ブレーキ型」 と新入社員が絵があって、之を元に連想していく。
何かがつながってゆく。

一つができるまでの時間はアイディアだけで 早い時は30分、2~3時間かかる時もある。
辛いとか、という事はない、好きなことを商売にしているので。
アイディアさえ出来てしまえば、2時間ぐらいで出来る。
新聞漫画プラス週刊誌漫画 あまり時間は掛けられない。
漫画でいきずまっても、文章に取り換えると、又急に新鮮な考え方になる。
新聞漫画なので、なるべくニュースを取り入れる様にしている
新聞は週刊誌とは違った倫理規制があるので、それを考慮に入れるとなると、週刊誌より狭くなる。
「集団的自衛権」 とか言葉から入ってゆく。  「個人的自衛権」 反対語を入れておく。
読者の数が多いので、いろんな職業の人がいるので、その点を新聞は考慮しないといけない。
反応はあまりない。 あさって君は年に1通か、2通があるかどうか、週刊誌は3年に1通ぐらい。
アシスタントはいない。(以前はいたこともあるが、10年前ぐらいからやめた)
気を使う方なので、アシスタントカが待っていると、早く仕上げてとか、疲れてしまうので、自分のペースでやっている。

手塚治虫さんが私が小学校の3、4年の頃 出現したが凄い斬新だったので、それがきっかけです。
分野は考えていなかった。
大人漫画をやりたいと思うようになって、早稲田の満研に入って、園山俊二さんが2年先輩、福地泡介、同級生、 友だちには恵まれていた。
楽しかった、全然授業には出ないで、満研の部室があって、毎日そこに入り浸っていた。
園山さん、福地さんも もう仕事を持っていて、私はまだなかった。
具体的にどうするのか、どういう漫画を描いたらいいか、わからなかった。
サトウサンペイさんがサラリーマン漫画を始めたので、それをみていたら自分でもできるのででゃないかと思った。
時々採用されるようになり、連載を、という様な話になっていって、連載が何本か増えていって、職業漫画家になった。
トウサンペイさんとは仲良くさせてもらった。

「まるかじりシリーズ」20年ぐらいになる。
文章をやろうと思ったのは一度もなかったが、話があって段々増えてきて、連載と言う事になっていって、「まるかじりシリーズ」につながった。
食に対する好奇心、興味があった。
「オムライス」の食べ方 普通は端からだが、それでは面白くない、違う食べ方があってもいいのではないか。
いろんな角度から見ていると、面白おかしく書ける。
好奇心、童心を失わない。
アフリカに行った時、鹿は草食動物、草をぱっと食べる、4、5秒で警戒する、一定で、興味を持ったから判ったことです。

ワンセンテンスを書いて、次、行変えして、あまり字がつまっていないが、最初からそうだった。
自分でも気がつかず、人に言われて判った。
漫画と文章は違っていて、楽しい。 書いているうちに、文章はドンドン変わってゆく。
息抜きは草野球、ちょっと今は腰を痛めているが。
早稲田満研OBチーム 地元のチーム、ニートルズチーム 3つある。
漫画人生 良くやってきたなあと思う、恐れていたのは仕事が無くなることだった。
仕事が無くなったら恐怖、それが一番の支えになっているのではないかと思う。
顔だけの別のネタ帖がある。
1ページに10数人のかたのいろんな顔がある。 11冊 何万という感じ。
今後やってゆきたい事、現状の質を高めてゆく。 
歳を取ってゆくと段々衰えてくるし、作品の質も落ちてくると思うので、行ける所まで行ってみようと言うのが今の方針です。