2014年6月10日火曜日

堀越千秋(画家)         ・「スペイン」を描き日本を焼く(1)

堀越千秋(画家)     「スペイン」を描き日本を焼く(1)
昭和23年 東京生まれ 東京芸術大学大学院を卒業後、政府の給費留学生として、スペインに渡り、以来38年間マドリード在住して、世界各地で個展を開き画家として活躍しています。
武満 徹の全集の挿画で経済産業大臣賞を受賞、2007年からは日本の航空会社の機内誌「翼の王国」の表紙の絵の連載もしています。
自らもフラメンコの歌「カンテ」を玄人はだしで歌い、永年スペインの暮らしを楽しいエッセーにして好評を得ています。
その一方で数年前から埼玉県に窯を開いて、陶芸にも力を入れており、最近は日本とスペインとの生活が半々程度だと言います。
スペインの魅力、地元の人々との交流から感じたこと、陶芸を通して日本との文化の比較などを伺います。

28歳からスペイン暮らし。 妻と娘はスペインに在住。
最近は陶芸にはまっている。 年に1~2回やっている。   本も執筆してる。 
スペインを色で表現すると、「赤」
父親が小学校の絵の先生で、祖父も日本画をやっていた。
好きでもあったので、絵をやっていた。
油絵をやっていて、東京芸術大学大学院でもやっていた。
1973年、大学院の学生の時に、ヨーロッパの絵を観たいと思って、最初フランスに出掛けた。
雰囲気にのまれた感じだった。
そのあと、スペインに行ったが、フランコが生きている時代だった。
イタリアに来たら、生きている心地がした。

試験に受かり、スペイン政府の給付留学生と成る。 
貧しく生活を営んでいる様な状況で良かった。    物価もすごく安かった。
25ペセタ(125円ぐらい)で、安いレストランでフルコースを食べられた。
マドリードで国立の夜学に行っていた。
油絵は昼間自分の住んでいるところでやっていた。
当時7万5000円 スペイン政府から貰った。 普通の人が住めるところに住んでいた。
35歳のころに結婚した。(ある日本人と知り合って)
スペイン人は基本的に優しい。  おおらかさがある。
酒が安すぎて、中にはアル中になってしまう人がいる。
食べ物はオリーブが合わなくて、夜中の3時になると必ず気持ちが悪くなっていた。
米、魚もスペイン人は食べる。

スペインの空気自体が盛り上がっている様な感じがあり、自分の中のものと共鳴し合って、呼び起こされるような感じを持った。
個展はスペインが最初、フラメンコの歌い手を呼んできてやったら、黒山の人だかりになってしまった。
その後、スイス、フランス等でも個展を開いたりした。
彫刻やったり、粘土で作ったりもする。
絵の挿絵 音楽家の武満 徹さんの全集の5巻の絵を描いた。
経済産業省大臣賞を受賞をする。
「世界で一番美しい本」 代表に選ばれた。 デザイン、企画も素晴らしかった。
「スペインうやむや日記」 赤いエビが表紙になっている。
小説家、逢坂 剛 スペインが大好きで一緒に取材に行ったりした。 挿絵を担当もした。
フラメンコギターが彼は得意で、一緒にコンサートをやったりした。

スペインに住んでいて、スペイン人との友人もいるし、スペイン関係から広がったと言うのが多い。
作家の村田 喜代子さんとも交友がある。
一番親しいのは、フラメンコの歌い手で、義兄弟になった。 名付け親になったりした。
ずーっとファミリー付き合いをしている。
父親が倒れたら、代わりに面倒を見なければいけない。 (ヒターノの人たち)
ワイン 評価が高い。 私はワインはスペインだと思う。
味わい、経済的な事を考えると、スペインは抜群だと思う。
リオハ リオハ・ワインの生産地として有名である。
スペインは全体的にはレベルは高くなくても、ところどころに天才が出てきて、そうすると後を追ってレベルが上がる。
天才的な醸造家が出てきていて、その影響で最近の味は素晴らしいし、値段も安い。
バスクとアンダルシア 国が違う様に感じる。 
バスクは美食家、あんなところは無いほど美食の話をする。
海が近いし、山があり 魚類、チーズなど種類にも恵まれていて、スペインの重工業は全部バスク地方にあり、仕事があり、お金があり、食事もおいしい、人柄が緻密で几帳面、研究熱心。
男性だけの美食クラブがある。
100人~200人ぐらいそれぞれのクラブにいて、それぞれが立派なレストランを自分たちで作って、自分たちが勝手に料理する。
そこをくつろぎの場にする。 本当においしい。

アンダルシア 地中海、大西洋に面しており、美味しいものはいくらでもある。
食べもの一つでも地方、地方で色々ある。
スペインでであって、山海塾主宰の天児 牛大さん  井田照一 版画家 などとも、友だちになる。
イタリアで無く何故スペインかと言うと、スペインのほうが泥臭くて、田舎くさくて、ヒターノのフラメンコがあった事だと思う。
フラメンコは日本では踊りのイメージが強いが、フラメンコと言うと歌の事を言う。
バイレ(フラメンコ) 踊りをいう。