岡村紀男(代表) じいちゃんち、遊びに来ませんか
じいちゃんちとは、じいちゃんの家のことです 大田区に住む、岡村さんは自宅を開放して子育てをする親子が気軽に立ち寄って、弁当を食べたり、おしゃべりしながら一日を過ごす事の出来る場所を、2年前に作りました これがじいちゃんちです
岡村さんは1941年(昭和16年) 旧満州の生れ 72歳 会社に勤めながら、大学を卒業して、聖学院大学では学生の就職の支援をする所長を務め、67歳で退職しました
仕事人間だったと自称する岡村さんは、退職して、地域で挨拶をする人すらいないことに気付きさみしかったといいます
なんとか地域に溶け込みたいと、大田区が主催する、地域と教育と言う講座を受け、これをきっかけになかまを募り、地域の子育て支援に取り組むことになりました
長年学生の就職支援の経験から、家庭教育の大切さを知った事をつたえたい
又3世代同居が珍しくなったいま、じいちゃんちで、他の子育てを見て、自分の子育ての参考にしてほしいと話しています
駅まで4分だが、静かな住宅街 近くに児童館もある
「じいちゃんち」を開設 時を共有できる場所を提供したいと思った
2F リビング 18畳ある 一番多い時は親子で30人ぐらい集まる
簡単な台所、冷蔵庫がある 登録した人は177名になる
毎週水、土曜日と月一回 冬場は(インフルエンザがはやるころ)少ないが、大体8~12組(20~25人)がくつろぐ 11時からオープンする
子供はなんでも口に持ってゆくので、口に持って行っても問題ないように、きちんと拭いて準備をする
子供の生活のリズムがあるので、調節してくるお母さんもいる
1F 8畳間があるので、場所が無くなった場合はここを解放する
終了は4時 おやつがあり、子供が好みそうなお菓子を用意する
おもちゃ、本 衛生管理する
周りを取り巻いているボランティアは女性 65歳ぐらい、50代後半 後の3人は子育て中
常時来られないのでそれに備えて、他に4名が参加
3世代同居ができなくなった現在、それに代わるような空間としてここを利用してもらっている
以前は男は会社で働く、女は家庭をまもるのが当たり前の時代だった
そうすると孫は一人で子育てをしてる 子供たちが遊ぶ中で、お母さん同士が話をするという事で、ちょっとしたゆとりの時間が持てる
定年退職して、5年が過ぎましたが、ある部分仕事人間だった
退職した年の1年は何もやる気が無かった タイ量が回復してきて、ふっと気がついたら、知っている人が周りにいない
今後10年、20年 こんな感じでこの地域で生きていけるかどうか、と言う気がした
2年目にこれではいけないと思って、地域と教育講座 がスタートすることが分かり応募する
5か月勉強する 地域で子育てたい と言う講座を立ち上げることになる
その発表会の中で、自宅を無料開放して、子育て支援をしたいと話をする 周りは吃驚したが、他にも共感する人がいた 一緒にやろうという事になる(6人)
会則を作った 2011年 5月 6月からスタートする ちょうど2年が過ぎた
去年1年間は取材が凄かった 元保育士の人もいる
直接アドバイスが受けられるので、非常に参考になる
地域にかかわってこなかったので、申し訳ないという気持ちはある
私にとって、得もいえない、喜びを与えてくれる場になったかと思う
子供は一日一日成長する その成長が目に見える
大学で学生の指導をしていた ほっておいても、ドンドン内定を取ってくる学生もいるが、どうやっても内定が取れない学生がいる
きちんと社会が受け入れられるような、自分を作っていない
社会人とは何かと言うと、ちゃんと挨拶ができる 挨拶ができるといことは、コミュニケーションができる
挨拶ができること と、失敗したら「ごめんなさい」 何かしてもらったら 「ありがとう」 と言える
これが自然と出来れば、世の中をちゃんと生きていける仕組みができている
それがきちんと出来的ないという事は、家庭でちゃんと教えられないで、成長してしまった
そういう子が学生に何人かであった
そういったことの大切さを感じて、一線をひいた
お母さん方には言わないが、そういう事の出来る親になってほしい、家庭を築いていってほしいと思っている 言葉には出さないが 大切だと気付いてほしいと思っている
兄弟でおもちゃを取りあう お兄ちゃん あの針が12のところに行ったら、弟に渡してね という
お母さんたちにああしなさいこうしなさいとは言わないが、他のお母さんがしている子育ての方法を盗んでほしいと思っている
まったり 親御さんたちにくつろいでほしい その言葉として「まったり」を使っている
子育てに、どれが正解で、どれが間違っているという事は無いので、選択肢をここから持って帰ってほしいと思っている
2周年パーティーをやる 音楽を聴く 0~3歳は音楽は解らないと思うが、手拍子打ったり、からだをゆすったりしている
地域の子供たちに手を差し伸べたい、と言う気持ち スタッフの気持ちは揺らがないベクトルがあっている
子供はこの人を受け入れてくれるかどうかを、瞬時に判断してしまう
子供が寄ってこれる気持ちを持ち続けるものは何かと言うと、体力なんですね
抱っこし続けるのは体力がいるので、ウォーキングをやっている
自分がこの地域に生きている、生かされているという事を感じさせてくれる
殺伐とした時代はどんなに繁栄してもいい社会ではない
「じいちゃんち」の考えは、広がりを見せている 荒川区 「あらじい」 見学などがある
9月になるが、川崎市宮前区から講座を立ち上げるので、話をしてほしいとの事はあるが、残念ながら輪はなかなか実施まで広がらない
家庭でどちらかが反対すると上手くはいかない
地域が理解していないか、家庭での夫婦の意見が合わないのか、この辺に鍵があるのでは
人がやれる、お金がかかる おおやけがもっとそういうものを育成させるために、お金を出すべきだと思います
お金、場所、人、意識の問題 いろいろあると思う
一人っ子が多いので、年齢差のある子供が一緒に遊ぶのは、きっとなにかあると思う
ボランティアの人たちの存在は大きい
最終的な願いは、子育てをするお母さん方、子育てを終わったボランティアの人たちが増えることによって、家庭で困った時に、助け船を出せる、そういう関係が広がってくれればいいなと、思っている
自ら動かないと何も始まらない