磯井純充(街ライブラリー提唱者) 感動を共有しよう、街ライブラリー
最近、自分たちの手で小さな図書館を作る街ライブラリーが、広がりを見せています
街ライブラリーとは駅、カフェ、病院など、人が気軽に立ち寄れる場所に本棚を設け、自分が感動したあるいは、感銘を受け本を皆で持ち寄って、本を通して人の縁を紡いでいこうと云うものです
言わば作家と読者の関係が縦糸ならば、読者同士の横糸の関係とでもいえるでしょうか
10/27日から始まる読書週間を前にして街ライブラリーの提唱者、磯井義光さんに伺います
人と人がつながるきっかけに、しようとする動きが街ライブラリー
本を持ち寄ってもらうが、その時に、小さなメッセージカードを用意していて、其カードに何故本を持ってきたかを一言書いてもらって、次に読んでもらった人がよかったら、連句のようにお返しの言葉を書いてもらうという事で、カードに書いてもらう
カードを本の後ろに入れて、共通の本棚に入れる
街のいろんなカフェ、お寺、ギャラリー、駅などのいろんなところに置いて行きながら、そこで人と出会っていきましょうという、活動です
2011年の春ぐらいから始めた
最初は大阪の大阪城の近くの古いビルの一角で、始めた
私が生まれた場所なので、地元の同級生とか、友達に知恵を借りたりして、始めた
10坪ぐらい~20坪に広がり、お金がなくて、奈良県の吉野村から卸し値で木を買ってきて、木を大工道具を作って箱を作って積み上げて、本棚にしたりした(手作り図書館)
今では3000冊集まった(2年半)
捨てる本は持って来ないでください、皆さんと共有したい本を持ってきませんか、感動した、為になったとか、共有したい感覚を皆さんで繋げてゆくと、非常に本の楽しみも、2倍、3倍、となり、人との出会いも生れてくるので非常に面白い
集まりをする時に本を一冊持ってきてもらって、自己紹介でなく、本紹介をしてもらうと、その人の人柄、考えていることなど、心のうちがちょっとだけ判る
人間には違う面をいろいろ一杯持っていて、そのことが凄く大事なんですね
自分の視野を広くするためには、いろんな本を紹介してもらった本を手に取ってみる、その人の興味から本に興味が行ったりして、人から本に出会える事は物凄く大事なこと
結果的に相手の人を大事にする様になる
人の声を大事にしないといけない
会社では文化教育活動を18年間やってきた
オーナー社長の私塾を作って育てていたが、六本木ヒルズに有料図書館を作るまでやったことがあった
会員が3000人 手作りの私塾が一番面白かったなあと思った
データでしか人を見れなくなってしまっていた
組織に頼らないで、自分でやった方が長続きするのではないかと思った
60か所全国に出来た 歯医者さんの受付、お寺の本堂の横、ギャラリーの一角、自宅とか
いろいろ誕生している
大阪府立大学の一角に、作った 本棚に囲まれたサテライトキャンパスにしようと提案していた
本を入れるのに自由にしたいということで、0冊からスタートする図書館を作ろうと、昨年の10月からスタートした
本を植えるお祭り(植樹祭に倣って)をしようと第一回に今年の3月に行う
48グループ(500人)に分かれた、テーマを持って、本を持ち寄る
半年で4000冊集まる メッセージが書かれている
語り合う会、物作りをする会とか、交流を深めましょうという交流会館の様なところ(500平米)
数名レベルの小さなイベントでいい
お互いに聞きあう、教えあう、本当のいみでの交流ができると思う
年齢、性別を越えて共有して頂くことが大事なんだと思う
少人数だと、顔が見える中での情報の大事さ、話している人に対しての大事さが全然違う
分母が多いほうがいいという社会になってしまったが、少人数の方が人間的な関係が近づける
人間的に近づける関係性を作りたかった
漫画、雑誌でも構わない、そこに自分がちょっとでも人に伝えたいことがあれば、輝いてゆく瞬間が生まれるのではないかと思う
食の本、靴(健康のためにはこんな靴が良いとか) 十人十色のアイディアを持ってきて、其れを生かそうと思っている
自分が本で学んできたこと、考えていることを発表する場がない(カラオケのように歌う場があるのに対し)
本も増えているし、イベントもいろいろ増えて、日々変化してきたいる、成長してきている
島根県松江 曽田篤一郎文庫ギャラリーがある
娘さんが本好きで、おじいさんも本好きで、その娘さんが早く亡くなってしまった
本好きの想いを何とか結実させたいと、おじいさんの家を改造して、数千冊ある本をセットした
おじいさんが体調を崩して、市の応援隊が100人出来て、募金、本を持ち寄ったりして運営されている(普通の図書館とは雰囲気が違うなかで運営されている)
岩手県 大槌町 森の図書館 夫婦2人でやっている
イングリッシュガーデン風の庭 地震でまだ回復できていない
こういう中で子供が本を読めない中で育っていくのは善くないと、子供たちにメルヘンの世界を提供したいと、私財をなげうってやられている
風の電話 電話は繋がっていなくて、ノートが置いてあってここで亡くなった方と話をしてくださいと云う事になっている(非常に感動した)
新潟県 面白い本屋をやっている 地下室 入れるのは29歳未満
寄付で若い人に読んでもらいたい本が地下室に置いてある
懐中電灯を渡して、無造作に積まれてある本の中から本を探して出会いをしてもらう
サミット、図書館、本屋が集まってもらって、運営方法、本の選択等を話し合ってもらった事がある
児童図書館 もものこぶんこ 30代の兄弟が運営している
読み聞かせ、をやったりして居る所、その図書館のカンパをしようと、急遽展開した
個人図書館は行政からお金をもらっていないので、全部自分たちでやっているので、お互いに苦労は分かっているので、確認し合えた一日だった
一人の勇気、行動がいろんな人を巻き込んでゆく
小さな図書館の図鑑を作ってみようと思っている(総集編) 紹介したい図書館を本に収録したい
本の力は最初思っていたよりも、いろんな立場の人が集まってくる道具になっている
我々は他人の声を聞いているようで、聞けない
街ライブラリーをやって、人に興味を持つきっかけになった
自分が変わる事に依って、周りが変わってくる、周りが変わったことで、自分が感化されまた変わってくる
街の中で「酵母菌」が出ていけば結果的にその街が、すごく楽しい街になるかも知れない