2013年10月16日水曜日

ポール・スミザー(ガーデンデザイナー)   ・本物のイングリッシュガーデンは日本の植物で

ポール・スミザー(ガーデンデザイナー)     本物のイングリッシュガーデンは日本の植物で
デザイン、書き方とか自分で学んで勉強した
植物の話をいろいろしていて、その中で日本の植物は好きだった
シダ類、とか、球根類、低木 日本に来るチャンスがあって日本に来た
成田から東京に向かっているときに、綺麗にイネ科の植物が道の両脇に生えている(雑草だが)
カラマグラスティスとか凄い綺麗でした イギリスではお金を払って購入するが、何故か高速道路の両脇に生えている(最初人が植えたのかなと思ったが、そんな量は植えられないので)
茶色い穂を出している植物があり、車を急ブレーキで止めさせ、写真撮りたいと言ったら、「ちからしば」 日本ではそこらへんにある植物だった

種を取って畑に植えたが、おじいさんが来て家の畑にはいっぱいあるから、取りに来いと言われた
5~6年後、「ちからしば」を鉢に植えた
近くに在るものでも、旨く植栽すれば、綺麗に見える  見せ方が大事
ヨーロッパではお金を払わないといけない様な草が、日本ではいっぱいあった
原種の「ぎぼうし」はなかなか買えない 
井の頭公園でも「すげ」があり、種がついていたので、その種をまいたらでてきて、ぎぼうしとバランスがよく、いい組み合わせだった

19歳のときに日本に来た  遊び場はブナ林だった 自然のなかで花を観ていた
庭作りのコンセプト  
なんで庭に肥料をやらなくてはいけないのか、なんで消毒しなければいけないのか、自然はそのようなことはしていない、基本を学んで、やらなければどうなるのかとか
5年やらなければどうなるか、やっぱりいらなかった
親に本をもらって、読んだら、一般の家にいろんな生き物を呼ぶ庭造りが書いてあった
そこには野草を沢山増やしたかったら、肥料をやらないほうがいいと書いてあった
肥料を上手に使う植物はドンドン大きくなって葉が茂って、日陰を造り、他の植物を追い出してしまう
やらないほうが、みんな同じような少ない領分で頑張るしかないから、いろんな種類が生えるようになる

実際にやったらそのようになった、勝手にいろんな植物が生えてくる
そうやって15年以上やっているが、花壇に植わっている株と比べると、一回り小さいが健康です
植物が好む場所に、その植物を植えると、何にもやらなくても大丈夫
イギリス的な植物の庭を造っているのかと思われるが、日本の植物を結構使っているが、デザイン的にはイギリス的な雰囲気がある
野草は園芸品種にくらべると花が小さいが、見せ方が大事、雰囲気が違ってくる
イギリス、アメリカなどの花壇では場所によっては、半分ぐらいは日本原産の植物になっている
日本は植物の宝庫 
「べにしだ」は日本の古い公園に行けば、大体自然に生えている
私の先生は「べにしだ」」が好きで、春の時期にピンク色の綺麗な芽を出すが、ホームページの一番いい場所に「べにしだ」の写真を載せている
 
ガーデンを造る場合に日本の植物は半分は越えている 
日本の野草だけを使っているところもある
本当に気に入っている場所に生えている植物は、基本的には自分が何とかする
虫に攻められても、自分の力で何とかする
その植物が好む場所を用意させてあげる事が大事  
日当たりのいい場所を好むものとか、後は腐葉土とバーク堆肥を入れれば、ミミズが来て、堆肥をたべて出したものが植物にとっていいものなので、栄養を取りやすい状態になっていて、土に穴も開けてくれて、空気が入り込み易い状態になる
細かい作業はバクテリアがやってくれる
肥料をやりすぎると、柔らかくて必要以上に大きい葉っぱを付けて、風にやられてしまう
柔らかいのでむしにも食われやすい  硬いと虫も好かない

多年草は3年ぐらいすると、他の植物を追い出そうとするので、株分けして一番いい部分だけ残して植え直す
イングリッシュガーデン 自然な感じに見えるが、控えめな植物があるので、調整は必要
イギリス、コッツウォルズ 「コッツウォルズストーン」を使った建物群が特徴的な景観 
真似て庭石を造ろうとするが、日本でも昔、自分の地域の石の材料を使っていたか、石なども考えた方がいい
取鳥のとしろこフェアーで庭を造るが、鳥取の石、材料で作っている メイン会場を担当する
石を使って60cmったち上げて、やせた土地にして、鳥取に自生している植物を使う
植え方を考慮 海辺に自然に生えている植物を使っている
鳥取らしさを出そうと、地元の物、使用する  一切消毒はしない
造園する人たちにも、参考になるようになればと思う
輸入が簡単にできるようになったので、似たような景色になってしまっている
新しいもの、珍しいものにはしる時期があるが戻る

昔から見ているものは、懐かしくなる
最近は日本が落ち着いてきて、日本の昔のよさ、建物から、何から、丁度振り返ってきている時期だと思う