2012年12月3日月曜日

高橋久仁子(群馬大学教授)    ・食の情報を正しく読み取る

高橋久仁子(群馬大学教授) 食の情報を正しく読み取る
食と健康 食における男女共同参画をテーマに研究を続け、学生や社会に向けて必要性を説いています  
20年前に高橋さんがアメリカで学び、翻訳して日本で初めて紹介したフードファディズムと言う言葉が出てきます  
これは食べ物や栄養が健康や病気に与える影響が過大に評価することを言います
健康に関する食の情報を健康食品とか栄養補助食品とかサプリメント、こういうものが
マスメディア 産業界からから大量に発信され人々の食生活を混乱され
日本はフードファディズムに陥りやすい環境に有ると指摘しています
 
高橋さんは健康を維持するには、氾濫する食の情報に惑わされず、栄養を過不足なく取る食生活と運動、休養であると結んでいます   
著書『「食べもの情報」ウソ・ホント』『フードファディズム‐メディアに惑わされない食生活』
食の情報は洪水のようにある 惑わされないようにしてください 
これさえあれば健康は安全と言うことはない と発信し続けています
フードファディズム→食べ物や栄養が健康や健康や病気に与える影響が過大に評価することをいう
アメリカから出てきた言葉 1968年に大学に入って、1991年にこのフードファディズムの概念に出会うまでなかった事なので私の紹介といえるかも  1994年に翻訳して出版した

納豆を食べると痩せる 2007年  ここで起こった現象はフードファディズムだと言われる
一つの概念が普及するには時間がかかる  その後はバナナ 今年2月のトマトジュース  
2008年9月にバナナを食べると痩せる とTV番組で放送された
バナナにも納豆にも痩せる成分はないので痩せることはない フードファディズムには3つのタイプがある 
(1)それさえ食べれば何かいい事があるという効果を期待してある商品が爆発的に売れる
(2)量の問題 玉ねぎ ニガウリに血糖値を下げる物質が含まれていることは事実  
  玉ねぎを食べると血糖値が下がるかと言うと血糖値を下げるだけのその物質の分を常識的
  に玉ねぎやニガウリを食べて摂取できるのかを考えないと、何とも言えない
  玉ねぎから分離、抽出した物質を糖尿病ラットに与えたら血糖値が低下したという論文は
  ちゃんとあるが 分離、抽出した物質をどの程度あたえたのか
  玉ねぎにはどの程度その物質が含まれているのかを考えると莫大な量の玉ねぎに含まれる
  量なんですね
  玉ねぎを常識的な範囲内で食べたぐらいで血糖値を下げる量は摂取できない
  ニガウリも同様です  10kg近い料を毎日食べることになる   それは無理なことです
  娯楽的な情報番組は之これが含まれている だから之これを食べると 血糖値が下がる 
  血圧が下がる という内容が多いので注意する必要がある
(3)食に対する期待、不安を扇動する  ありもしない効果があるかのようにありもしない危険を
  あるかのように ほめそやしたり 貶したりと言う事
  インチキ療法に絡んでくることも有るので注意する必要がある

フードファディズムがはびこりやすい条件が日本ではある   
あれが良いとか之が良いとか選別する
ためには 十分な食料が供給されていなければならない
食糧自給率は39%ですが、輸入で沢山の食品が入り、日本ではあれが良いとかこれが良いとか選別できる状態に有ります
日本の食品メーカーの大半は真面目に仕事をしている 基本的に危険なものはありません  

フードファディズム的に一部で不安をあおる人がいる(お金儲けする人達)
そういう人達が食品が危険があるかのように言うわけです  
そういう風な事があったりすると私達が食べている食品は危険なのかなあと言うような漠然とした不安が有るわけです  
長寿の時代 長寿時代は良いんですが、健康で長生きしなければと言うような 脅迫観念がありませんか? 
最後にメディアリテラシー メディアからいろんな情報を批判的に読み解き、かつ活用する力の事 
メディアレティラシーが必ずしも十分ではない

全国的なTVは嘘を言うはずがない みたいな思いを持つ方が沢山いる 
①食糧が見せかけにせよ沢山供給されている   
②食量供給に対する漠然とした不安 不信    
③健康脅迫 健康であらねばならぬという風潮
④メディアレティラシーが不十分な状況である   
これらがフードファディズムを蔓延させる事に係わっている
健康食品と言う言葉は使うべきではない と主張している  
健康に何らかの好影響があるものを健康食品と言っている
医薬品に類似する様なものをサプリメントと言っているが現時点では定義が全くない  
健康食品で健康は買えません  健康食品の利用で健康障害を起こす人がいると言う事を、
売る方たちはこういう情報を出さない

身体にこんな良い事が有ったよと言うような情報しか出していない  
健康食品で本当に健康に成れるのなら医薬品の範疇できちんとやってくれればいい
医薬品として許可を貰うのが大変なので、健康食品として効能効果は銘記出来ない 
効果を暗示するような宣伝文言で人々の心を惑わすと私は言っている
食品に効能効果を書いてはいけない    
「コラーゲン飲んでお肌つるつる」で終わっている 「つるつるになる」とは一言も書いてない
法律に触れないようにして 書いてないことを書いてあるかのようにように頭で捉えてしまう
「膝の痛みを取ります」とは書いていない    「これは個人の感想です」とある 

TVの通販番組 この製品を利用したらこんなに良くなったと映像を繰り返し流す
決定的なことは言っていないと理解することが必要   
清涼飲料 清涼感 美味しい  今は水も清涼飲料  種類が増えた  茶系飲料も     
清涼飲料にある種の保健効果があるような宣伝があるが、困ったもんだと思う
特定保健食品は人を対象に行った実験で一定の効果が得られた場合に売ってもいいよと 
消費者庁が許可を出すが、効果は非常に限定的
特保製品は今1000を越えた そのうちの60%近くが飲料関係  「体脂肪が気になる方に」  
効能効果を記載が許されているが、効果は非常に限定的です

健康食品と言う言葉、 があるが  こういう社会にはないと考えたらいいのではないでしょうか 
野菜不足を補うために飲むジュース、錠剤が出回っているが  野菜ジュースをのんでも、
野菜を食べた代わりには成らない   
350g分の野菜を使用しました と書いてある野菜ジュース 30品目を使用しました   
野菜ジュースと言うのは野菜の絞り汁 かすは取り除かれている
カスには食物繊維とか他の成分が入っている  国民セイカツセンターが実験してデータを出している  
350gの野菜を30種類で割ると 11.7gになる
各野菜を11.7gを食べると ジュースに書かれている栄養素の量と比較すると 植物繊維もカルシュームも鉄も 1/5位になってしまう  糖質だけ炭水化物だけは94%に移行
だから野菜を食べた代わりには成らない  
野菜錠剤が売られているが、どれもにたようなもの 
元々の野菜に換算すると1日の目安の粒を飲んで20g~30g相当です
「1日に350g以上の摂取が望ましいと言われています」と 言っていて 錠剤は実際には20g~30
gの量に相当するのでひどいと思います

350g分の野菜を食べるのは大変でしょう 大変でしょうと 言っている  
実際にデモストレーションをしてみると結構野菜を食べているという実感はある
小さめのトマト一個で100gある  一度測ってみる必要がある 客観的に見るいい道具だと思う
行間を読むな  宣伝広告を見るときに重要なポイントだと思う    
食に関しては毎日食べているので 勝手なことを言う人がいる 1日1食が良いとか 炭水化物
は食べない方がいいとか 動物性食品は身体に悪いとか、極端な論を展開する人がたくさんいて、はっきり言って食生活教育の立場から言って迷惑です
私達人間は昼行性・雑食性の生物なんです  

雑食性生物は植物性食品も動物性食品も適度な量を食べる事が大事なんです
極端なことが話題になる  3度の食事をしますが 主菜、副菜 に対して極端な論に走る  
ご飯を食べない方がいいとか、肉を食べない方がいいとか極端な事が言われる事が多くある
高齢者に対して  健康食品を購入する人(高齢者)が多い   
身体が気になるのでついつい買いたくなるようになる (その様な宣伝をしている)
食に過剰な期待をされても困る  栄養 運動  休養です  食う、寝る、休む 
これが合わさって健康なんですね

やっぱり動かないといけない 動くとよく眠れる   私は1日1万歩  ストレッチ  やっている
1800kカロリー/日  蛋白質60gでOK   男性(団塊世代) 自分で作れない  
男性も厨房に入るべし  食生活と健康は周知の事実
どれをどのくらい食べればいいか  を承知している必要がある  
1日をバランスよく取るように考えられるように