2012年12月11日火曜日

吉川真嗣(街作り会)       ・故郷の鮭を生かし故郷に生きる 2

吉川真嗣(街作り会)          故郷の鮭を生かし故郷に生きる 2  
吉川哲鮏さんの息子さん   伝統を街作りに活かす   今が一年で一番忙しい   
鮭の塩引き 鮭の鮭浸しに明け暮れている   
町屋のあきんど会の会長をやっている  人形を展示する企画があり、重なって忙しい   
村上の素晴らしさ  建物 囲炉裏 仏壇 等の空間が素晴らしいと評価される
のれんをくぐると、鮭の店がありその奥に、続いて茶の間、 作業場があって、通路があって鮭が何百本とぶら下がっている 
70Mの長さがありうなぎの寝床のようになっている
町屋の特長は間口が狭く奥行きが長い 昔税金が間口の広さで決められていた 
 
近代化の話が持ち上がったが、街について真剣に考えた
村上の人を良く知っている人に出会いそんなことをすると大変なことになると言われた 
 城下町として4つの要素が今でもきちっと残っていると言われた
①武家地区と町人の地区が別れている 
②武家地区には城はないが山城が残っている 
③武家屋敷が十数棟残っている  町人街に来れば町屋が370棟
④寺町と言われる一角が形成されている   
 町屋商店街が近代化されれば、城下町の価値を著しく損なってしまい、道路を広げて近代化し て成功している地方は一つもないと だからお前がその企画を食い止めろと  初めて有った  会津若松の五十嵐大祐さん(全国町並み保存連盟会長をやっていた)から言われた  
この事がわたしの人生まで変わることになる  
村上は価値ある街だと教わってたどり着いたのが、古いものを生かして活性化出来れば価値を市民の人が感じてくれ、街の発展につながると思い、近代化の話も見直される日はくると思ったショッピングモールだとかアーケードとかではなく、最初はどこもいいところは見当たらなかった 
当たり前の事なので気付けなかった
  
ヒントを気付かしてくれたのが旅の人だった  
鮭 土間 天井から鮭がぶら下げっている風景 茶の間 囲炉裏 仏壇  
それまでは当たり前の家だと思っていたが旅の人はそこに感動してくれた
生活空間の中にこそ村上の良さが残っているのだと気付いた  
そこに光を当てようと取り組んでいった  街屋の外観再生プロジェクトを立ち上げる
外観はどこにでもあるようなもので覆われてしまっていた  
サッシとかを 昔ながらの格子戸、瓦、障子 を復活させれば素晴らしいと思った
驚かす 議論して街はこうしたらと言うような事は話がまとまらなかった  
纏めようとは思わなかった 
変化を起こしてそしてその姿を示すことで人に気付いて貰うと、言うような方法を取ろうと思った

先ずマップを作った 
人の喜ぶこと、人の役に立つことをやっていく中に人は理解して付いてきて呉れる、言ってくれる  旅の人がきたら家の中を見せてやってほしいと頼んで店のマップ(22軒) が出来上がった 
TV、新聞等で紹介された    組織を作り会を作る事 皆が応じてくれた  
マップを持て来てくれるようになり、街屋の価値に気付いてくれる  意識が変わってきた
明治、江戸時代の人形を飾る 其れを見に全国から来てくれる  
旅の人が褒めてくれるのでただのボロ屋だと思っていたのが、誇らしげに話すようになった
外観を再生するにはお金がかかる  知恵を工夫を使って取り組む  
全国の人に呼びかけて入会して貰い、入会金が即外観を再生する民基金となる

平成16年に立ち上げる 市民だけで取り組む  1軒当り80万円を上限にする  
外観が変わっていった 村上の話題が広がっていった
8年目になる  23軒再生した  昔の姿に戻った   
村上らしさに磨きを掛ける 文化的な部分でも村上らしさを磨く
黒塀プロジェクト  街屋が話題になっていく中で、市民が自ら街の有るべき姿を見せてゆくべきだと思って、街屋が続く中に文化財がある通りが有るが ほとんどがブロック塀になっており、昔の黒塀になれば、凄く良いと思ったので、黒塀一枚一口 1000円を謳ってちらしを市民にばら撒いた 
お金が集まってきた 作り方はブロック塀を壊さずにブロックの上に板を張ってゆく  
少ない費用でガラッと変えることが出来る  
作業は市民に参加して貰い、暖かい塀が出来てゆく 
我々が思っている以上に他から評価された  参考にして他でも実践している 
子供達が楽しそうに作業に加わってくれた 
黒塀は390mの長さになった  夢に向かって努力している事が嬉しい   
次に緑3倍運動を行っている  もみじの緑 等  60本の木が植えられて充実した
黒塀が出来てきている   秋のお祭りとして屏風祭を取り組んでいる  
屏風を立てていろんな調度品、生け花を飾ることにしている

昔は屏風を立てて飾ってた風習が有った  (文化財が眠っていた)
隣のお婆ちゃんの言葉が忘れられない  私は古いものを羞じとしてしか思っていなかった 
だけど人形祭、屏風祭をやる中でこれが本当に 私達の宝だと言う事が判りました、と言ってくれて本当に嬉しかったです  
人形祭 屏風祭 で説明するのにお年寄りが一生懸命に説明してくれる  
旅の人達に対して自然に対応してくれる 
温かみのある触れ合いの有る旅は初めてだと 土地の人とふれあう事が出来て本当に楽しい旅が出来たと言ってくれた
福祉は設備を整えるのが福祉だといわれたが、そうではなくて本当にお年寄りがまさに生き甲斐を感じて生き生きとしている  
そういう事が福祉で大切なことだと 言う事を気付かされたと言っています
新しい問題としては 古い建物 維持管理できなくなって 空家に成っていて それを壊してしまうのがあちこちで目に付くようになってきて、これからは、それをこちらで借りたり買う人がいれば 壊そうとは思わないので、新しい担い手を見つけて、繋いでゆくという取り組みをしていきたいと思う