2013年4月13日土曜日

沼尻竜典            ・斬新なオペラを琵琶湖から

沼尻竜典(芸術監督)
平成10年開館した滋賀県立芸術劇場琵琶湖ホールは今年15年目を迎える(4面舞台を備える)
地方の枠にとらわれず、オペラ、バレー、ミュージカル、クラシック、演劇などジャンルを超えて多彩なステージを展開してきました 
平成19年に第二代の芸術監督に就任、常に斬新さと最上の物を求めて活動してきました

今年、ヴェルディー生誕200年 ワグナー生誕200年でもある 琵琶湖ホールでも記念した演目を用意(先日は ヴェルディーの有名な椿姫 9月にはワーグナーの人気のある有名なワルキューレを上演)
芸術監督 野球の監督見たいなことをしてるわけではなく、劇場によってもホールによっても微妙に守備範囲が違ってくる   琵琶湖ホールでは全体の企画、オペラを指揮する、コンサートの指揮、ルビーコンサートに出演したり、解説をする
最終的にはオペラのチケットを買ってみていただきたい
基本的には来てよかったなと思えるようにしていきたい

オペラの解説をやるような企画をやって理解していただくようにしている
オペラの準備は物凄く大変 半年ぐらい稽古期間があるものもある
専属のスタッフがおり、近隣に協力が得やすい環境(オーケストラ等)がある
ピアノを小さいころから弾いていた(2歳半ぐらいから) 子供合唱団にも入った
高校生ぐらいから桐朋学院 ピアノ科 大学に行くときに作曲科に変わる
作曲は自分の世界を作れるということで面白いと思って行った
限界を感じて、外国に行ったときに指揮科に行った

最初コンサートの指揮者をやっていたがオペラの世界に入ったら、やたら楽しいなと思うようになって今日に至った
或るとき演出家の鈴木啓介さんが企画されたオペラの仕事をいただいて、(30代の半ばにオペラの)それからこの世界に入った
ベルリン大学に留学して オペラの勉強もする  フランスでブザンソン国際音楽指揮者コンクールで優勝
しごとができそうだという認証をもらったような感じだった(でもあくまでスタートである)
オリンピックで金メダルをもらって、その後指導者への道というようなこととは全然違う
演出家を選ぶのも芸術監督の権限 

クラッシックに作りこまれすぎると文化の違いがあるので、日本人には合わない傾向がある
年間に4つぐらいしか上演できないので前衛的なオペラはやろうと思ってもできない
(年間10本ぐらいやれば、1本ぐらい前衛的なオペラも入れてもいいが)
指揮者自身の練習は? ひたすら譜面を読む、その作品が書かれた当時を調べる、どういう伝統があるかどうかを人に聞くとか CD、DVDを見るとか、いろいろある
手の動きはその時の気持ち、想いがあり、かなりいい加減なもの
同じ楽団でも指揮者によって全然演奏が変わってくる(不思議なもの)

海外からの招へい お金がたくさんあるわけでは無いので誠意をもって交渉する
日本の文化をもうちょっと内側から体験して見たい、日本に滞在してみたいと密かに思っている人は実は結構いる そういう人に当たるとスムースに交渉が進む
オペラハウスの特徴 京都に近い おいしいものが食べれる 温泉がある 等興味を持つように勧める(琵琶湖ホールのホームページの英語等での充実が必要)
英語での環境整備が必要
オペラは満員になっても赤字 (赤字分は県の予算のなかで賄う)
共同制作で支出を抑える事を考えている(国内、海外も含めて)