苅谷由佳(「泉北レモンの街ストーリー」リーダー)・「ニュータウンにレモンを植えよう」
大阪府南部の堺市を中心に広がる泉北ニュータウン、昭和42年に入居が始まりました。
開発が始まってから53年という事になります。
このマンションや団地、宅地が広がる街ニュータウンにレモンの木を植えていこうというグループ「泉北レモンの街ストーリー」が活動を始めて今年で5年になります。
メンバーは現在15人、3月上旬の日曜日にレモンを使ったお菓子を持ち寄って試食会が行われます。
試食会には30代から70代まで年齢幅も広く、このグループに入った動機も様々です。
レモンの木を植えてきて800本を越えました。
15×20cmの板に「泉北レモンの街ストーリー」というスタンプが押してあり、新しく苗木を植えたいという人に1枚500円で購入していただき、苗木、門扉、玄関などに付けて苗木を育ててもらいます。
これが活動資金になります。
レモンの木をアゲハ蝶が好きで、春先は幼虫が食べているので取っていただくぐらいで、後は年に3,4回肥料をやる程度、水やりで育て易いです。
レモンは柑橘類なので実は1,2月に収穫で、4月ぐらいからつぼみができて5月に花が咲きます。
白い花で凄く甘い良い香りがします。
葉っぱは常緑樹でいつもついています。
レモンは完熟しても木に付いていて鳥も突っつかないです。
2014年に自分たちでもっと泉北の魅力を見つけて泉北の素晴らしい所を発信してゆこうというプロジェクトが広報に載っていたりして、メンバーに応募しました。
庭で出来たレモン、ハッサク、ミカンとか大根をたくさん持って行ってグループのところに持って行って貰っていただいていました。
レモン、ハッサクでママレードを作るとおいしいという事で作ったりしていました。
泉北で何かしたい人があればプレゼンテーションしてくださいと言う事で、レモンが特産品になればいいと思ったので、プレゼンテーションしました。
同調してくれる人が13人いました。
家には2本のレモンの木があり300個ぐらい獲れます。
昔からこの辺の地域には柑橘類がよく植えられていました。
大坂では鎌倉時代から柑橘類が植えられるようになり、200年前ぐらいからは温州ミカンが入ってきて、明治時代にミカンの栽培が広がり大正2年には全国柑橘大会が開催されるほど著名な産地になりました。
レモンがこの地の特産品になることを確信しました。
泉北の駅を降り経ったら春にはレモンの甘い香りで包まれるような街に成ったらなあと思いました。
堺市南区は1993年には16万人いた人口が4万人減ってきて、高齢化率も31%を超え、市の平均を上回っていて、空き家も増えてきている。
街の潤いをどうするかという事ですが。
新しく植えたられた木は「N」が入り、既存の木でプレート希望の方は「K」が入っています。
レモンの実はいろんなものに使われます。
今前にあるのがマーマレードだったり、刻んでフロマージュをビスケットに載せています、
シロップはレモンを輪切りにしてはちみつも入れて、作ります。
こういったものは一部商品化しています。
活動も丸5年になりました。
堺市南区の人たちは自然への感度が強く、レモンの街にしようという事に対して受け入れていただけたものと思います。
色々な土地で暮らした経験があるので泉北に戻ってきたときには、地元にずーっと住んでいた方より泉北の良さに気付かされたのかもしれません。