| 木村健(童話作家) 疎開児童が見た特攻隊 |
| 1945年満州・武淳の生れ 童話作家として「トロッコ少年ペドロ」 「広島にチンチン電車の鐘が鳴る」など の作品があります |
| 下北沢近郊に埋もれている文化を発掘する北沢川文化遺産保存の会の幹事を務め、 |
| これまでに坂口安吾、萩原朔太郎、斎藤茂吉などの近代文学を代表する作家の足跡を訪ね、 |
| 下北沢分子町文化地図を表しています |
| 5年前木村さんの作家活動をささえるブログに昭和20年頃長野県広岡村で歌われてきた唱歌を 知っている方はいませんか、という問い合わせ |
| があり、これがきっかけとなって、疎開児童の鉛筆部隊の取材が始まりました |
| 去年、「鉛筆部隊と特攻隊」というタイトルで疎開児童と特攻隊員の交流した著書を出版しました |
| 昭和20年3月27日 68年前の出来事 特攻隊の兵士が沖縄の慶良間諸島で敵の艦船に突撃した 日なんですね |
| 米艦船にこれが突撃する場面 岡本喜八監督の激動の昭和史沖縄決戦にも出てくる |
| 沖縄戦の象徴的場面 疎開学童が泣いた 子供たちと特攻隊とは触れ合っていた |
| 東京世田谷の代沢国民学校の学童が空襲を避けるために、昭和19年に浅間温泉に疎開する |
| このときに引率の先生の一人がこの部隊を鉛筆部隊と名前をつけた |
| 次にその彼らの宿泊旅館に特攻隊員が偶然にやってきて、一カ月滞在してともに暮らした |
| 学童には思い出ふかい兵士だったので悲しんだ |
| このようなことはほとんど記録になく特攻隊が松本にいたことすら忘れていた |
| 鉛筆部隊 鉛筆で戦えと指導された 親への手紙を書くとか、兵隊への慰問、日々に日記をかくとか |
| 記憶にしっかりと覚えてる 特攻兵18歳から20歳志願の若い人 |
| 特攻隊というのは満州の新疆で編成されている 満州国皇帝の溥儀に謁見している |
| 特攻隊4隊が編成される 2隊 陸軍松本飛行場に飛んできた |
| 特攻機というのは機体を改装する必要がある 250kgから500kgの爆弾をつりさげて敵艦船にぶつかる |
| 爆装改装といわれる これを当初は岐阜の加賀見原で行なわれる予定だった |
| しかし名古屋空襲があって、松本飛行場に避難した |
| ここで爆装改装を行うことにして、その間浅間温泉に特攻隊が滞在した |
| このときに疎開してきた学童と遭遇することになる |
| 学道にとっては憧れの存在だった |
| 泥んこになって子供たちと一緒に遊ぶ 触れ合うことによってつながりができて結ばれて |
| 出撃命令が下されて壮行会が行われる このときに歌った歌詞が偶然覚えている人がいて記録ができた |
| 「明日はおたちか、松本飛行場 さーっと飛び立つ我が愛機 かわいい皆さんの お人形を乗せて |
| わたしゃ行きます まるまるへ」 歌なんですが彼らの操縦席にはそのお人形が実際にぶら下がっていたと |
| 整備兵が手記に書いて残していた |
| 「世界平和が来ましたならば、いとしなつかし、日の本へ かえりゃまっすぐ浅間をめがけ」 |
| 普通の特攻は結成されると、一直線に知覧 金谷に行く すぐに米艦船に突撃してゆく |
| 松本に2隊は松本に留まり一か月過ごすことになる |
| 景憂 人とのふれあい おしゃまでかわいい女の子への思いはとても深くあったと思う |
| 松本明美さん 田中幸子さん |
| 2人は特攻兵への思いを一層強める 年老いても生きる杖になっている |
| 知覧特攻兵平和記念館 館長も記録にはなかったとびっくりしていたとのこと |
| 松本市博物館で戦争と平和展を開催した |
| 食い入るように若い人たちが見に来て熱心にみてくれた |
| おじいさんと孫が来たりして幅広い年齢層の人が来てくれた 反響のある展示会だった |
| ブログに見知らぬ方からコメントがあった 昭和20年頃広岡村で歌われていた唱歌を教えて くれませんかという内容の質問だった |
| 寮歌を知りたいとのことだった それが発端になって代沢小学校に行って疎開された方にあって 、鉛筆部隊のことを知った |
| 骨董商が骨董市で買ったものに唱歌の歌詞と鉛筆部隊の手紙とかが一切が残っていた |
| 私のところに知らせてくださって、手紙と、歌詞のコピーを送ってくれた |
| いろんな人がかかわってきた インターネットと現実世界に広がって情報が集まってきた |
| それを丹念に記録していって、昨年、「鉛筆部隊と特攻隊」を出版することになった |
| 近代戦争史に抜け落ちてきたことだった |
| 本の反響は大きいものがあった 出版社に手紙や電話がきた(こんな情報があると新たに教えてくれる) |
| 鉛筆部隊だった方の奥さんが保存していて私に日記帳(5から6冊)を知らせてくれた |
| 日記だけで一人の人間の精神史を見るような気がする |