2012年9月17日月曜日

宮脇昭(植物生態学者84歳)     ・南北300kmの命の森をつくろう  2

宮脇昭(植物生態学者84歳) 南北300kmの命の森をつくろう       
ブラジルアマゾンの破壊再生をやり、1996年 万里の長城 周辺 かつては森だったが 煉瓦を焼くため
に森を伐採した  北京市長から要請される
蒙古ナラ もう消えて無くなっている   有るのはポプラ、西アカシア、柳、と、はんの木だけ  こういう木
は直ぐ育って、直ぐに駄目になる(ある意味松と似ている)
羊もいけない、山羊もいけない処に蒙古ナラがあった  ドングリを毎年 ハウス栽培をして 10万個の
ポットを使った  一冬越して、春に見に行ったら
局長以下 飛行場に迎えに来ていた  植物は最初 根が出て 双葉が出てくる  
絶対成功しないと向こうの担当者等は思っていた様だが、苗ができた

草しか生えていない  1m×1mの処 毎年3万個  平米3本を植えてトウモロコシの殻を運んで
かぶせた  初年度は旨く行った 1000~1500人のボランティア
の人が日本から来た  (身銭を切って日本から行った)  中国の人間からすれば何で自分で金を
払って暑い処でただ働きをするのか不思議であったので
記者が若い日本人の女性に尋ねたら  一生に一度位、良い事をしてみたかったです 
これで少しは私も落ち着きましたと 言っていました
木を植えるということは、明日を植えるという事、命を植えるという事 心に木を植えるという事   
多い時は3500人ぐらいが参加 中国からも同程度参加した
1昨年は最後の100万本 (10年間で) 最後の2万本を植えた   緑が再生している  
ブラジルアマゾンでは廃材を焼いていたのを全部 6m位掘ってそこに入れて、日系企業が協力して、
2000人ぐらいが 最初1991年 1500本植えて見事な森に成っている 

ボルネオの場合もカヤみたいな草が生えていたが、当時は全部焼いていたが、焼かないで穴を掘って
そこに入れて 1991年~2000年でたった7000本しか植えられ
なかったが、今では世界で初めて(熱帯雨林は一度破壊したら再生不可能と生態学者が言っていたが)
成功した  ユーカリやアカシア マンリュウしか植えていなかったが
その土地本来の木 ラワンとか49種類  最終的には10年間で201種類のポット苗を作って植えて見事に
森になった
今度の災害では瓦礫を命の資源として 土地に混ぜながら間マウンドにして、やってほしい
世界の人は宮脇方式と言っているが、そうではありませんと、自然の森が作ったそのノウハウをまねて
いるだけにすぎない 自然の掟に従ってやっているだけ部下任せにしない 
企業に丸投げしない  私は必ず現場に行きます すくなくても最初と最後は
本来自生している地域に主役に有る樹木がある  先ずトップを見付けて その周りに3役がありそれを
植えて 最後にそれを支えるている低木を植える

この図式をきちんと見付けて それを植えるにはマウンドを作る   本命の木は根が深く 真っ直ぐ
 深根性 直根性ですから 裸苗では駄目なんです
ポットに入れて根が充満してから植える  次に根は土で勝負します  根は息をしているので
ほっこら(空間)が大事 
そのために瓦礫は非常に活用法がある  (毒を排除したもの  人間にとっても毒になるものを
排除)  コンクリートは問題ない
防腐剤が入っている 入っているのはごく一部 100%を役所は考える 焼いてしまえば責任者は
問題ないと言うかもしれない
焼いても空気の中に散乱させるか、水の中に散乱するか に成ってしまうだけ
税金を使って、全国にばら撒いて焼いたりするよりも、そこで深い穴を掘って毒を排除しながら
マウンドを築いて、隙間ができて 根が良く育ちますので
希望の森として 出来る所からやってゆく   そうすることで点が線に成り 帯に成り 300km 400kmと
してゆきたい

理想的には幅100m位ほしい 深さもできるだけ深く掘る 最低1m 出来れば3~5m そこに瓦礫を
すべて中に入れる
ユンボでやれば簡単にできる  瓦礫を混ぜればいい 落ち葉 上に行くに従って 土量を多くする 
有機質、腐葉土の様なものを多く入れる 
コンクリート破片は隙間を作る 酸素 酸素が大事 逆三角形のように根が張ってくる  
森には隙間があり 隙間が津波のエネルギーを吸収する  
10m、20mのマウンドを築いて そこに木を植えていれば そんな福島の問題は起きなかった
何のために どこに どのように植えるか 最低限の科学的な 哲学を持って植えないといけない  
木を植えれば良いんじゃ無くして 何のためにどのように
何の木を植えるか その辺を正しく理解してやっていただきたい  
福島 原発 中に入れない時間があるので その時間を有効に使いたい

相馬市  瓦礫に対する予算(昨年100億円 今年100億円 来年300億円)があるが 
1/10を瓦礫を使ったマウンドを作る費用にしませんかと言っているが、
これは法律で決まっているので、瓦礫の分別にしか使えないとの事  処が去年に分別は終了している 
後は小さくしたりするだけ
膠着した行政機構に問題がある  桜井市長はやりたいと思っている そういうところこそ、皆さんが
戻ってきた時には森が育っていて 大丈夫という形にして貰いたい
瓦礫は地球資源なんです   災害はいつかは必ず来る  
10箇所は東北三県の中で森作りが行なわれている  2/3が女性が参加している
小学生も夢中でやっている  
木を植えることによって 森と共生して 森とともに生きてきた本能は思いだされる   
木を植えることは 心に木を植えること  どんな財産にも代えがたい、人間として生物に甘受し 
吸いこまされるために 森作りに参加して下さい