2021年11月28日日曜日

舘ひろし(俳優)            ・古希にして、新たな出発

 舘ひろし(俳優)            ・古希にして、新たな出発

1950年(昭和25年)愛知県生まれ、1976年に「暴力教室」で俳優デビュー、その後テレビドラマ「西部警察」の刑事役で人気となります。   「危ない刑事シリーズ」など多くの刑事役を演じる一方で、時代劇やコミカルな役にも挑戦し、幅広い役を演じる日本を代表する俳優として活躍しています。    今年1月所属していた石原プロモーションが解散、4月に舘プロを立ち上げました。   NHKのドラマでも新宿鮫シリーズの鮫島警部、2006年の大河ドラマ「功名が辻」では織田信長などを演じて来ましたが、今夜午後10時からBSプレミアムBS4Kで放送するプレミアムドラマ生きて、ふたたび 保護司・深谷善輔で主演をします。  

食べ物では生ものは駄目で、コノワタ、イカの塩辛は全くダメです。   父が医者だったので、好きなものを食べればいい、嫌いなものは無理して食べるなと言っていました。   4月に舘プロを立ち上げました。   若い俳優も何人か引き受ける事になりました。   東映時代には俳優は俳優という事で食事など食べていましたが、石原プロに入ったら、裕次郎さんからスタッフまで同じ飯を食うというと言う事が素晴らしいと思いました。    「西部警察」の番組を撮っている途中で、小林専務から「うちに来ないか」と言われて、渡哲也さんに相談したら「この話は俺が預かった」と言って、石原裕次郎さん、渡哲也さんは小林専務が直接マネージメントをしていて、それ以外は芸能部が管理していたが、渡さんが交渉して小林専務の管理下にしていただきました。   最初に渡さんに会った時に私が行ったらもう来ていて、立ち上がって握手をしてくれて、その時の感動と、その後「西部警察」で半年渡さんに接して、スタッフに対する思いやり、俳優に対する言葉使いとか、そういうものがある人でした。    それで渡さんにどんどん心酔していきました。    

「パパとムスメの7日間」  仲が芳しくなかった父子が、ある事故が原因で父と娘の人格が入れ替わり、二人がこれまでになく報告・連絡・相談しながら互いの年代層の独特の社会の中で生活していくさまを描いたハートフルコメディ。    仕事のオファーを頂いた時には石原プロとしてはやめた方がいいと、リスキーな仕事でした。    当時オヤジは娘側から追いやられるような時代で、このドラマをやる事によって、親父は本当に娘のことを愛して考えているんだという事が伝わればいいかなと思いました。    高校生のマーケットは僕にとっては魅力的だと思いました。  この二つの理由でやるべきだと思いました。反響が凄かったです。   あの作品を勇気をもってやったおかげで今の僕があるかなあと思います。   

プレミアムドラマ生きて、ふたたび 保護司・深谷善輔で主演をします。   保護司役ですが、保護司という事すら知りませんでした。   高校の国語教師から保護司に転身した男性が、保護司として仮出所中の人々との交流を深めることによって自分自身の人生や全人格をかけた闘いに挑む姿を描く。   保護司は元犯罪者に寄り添う立場ですが、そこには必ず被害者がいるわけで、サポートするだけでは被害者はどういう思いで見ているのか、被害者のこともどこかで感じながらやらなければいけない、そういうジレンマがありました。    小山結子(浅丘ルリ子)に振り回される深谷善輔が僕はやっていて気持ちがよかったです。    藤井監督はやっていて楽しい監督です。   

2018年上演「終わった人」  仕事一筋で定年を迎えた東大卒のエリート銀行マンの定年後の悲哀を描く。    これも勇気がいりましたが、やってよかったと思います。 モントリオールの国際映画祭で主演男優賞を貰いました。   

舘プロを立ち上げて、小さくてもいいからともしびを消さないで映画を作っていけたらなあと思います。   小さな映画でもエンターテイメント性のある映画はあると思います。  いろんなものに挑戦する勇気だけは持ちたいと思います。