馬田草織(文筆家・ポルトガル料理研究家) ・“ご機嫌”な日々を重ねて人生を楽しむ
馬田さんは1970年生まれ、東京都出身。 大学を卒業後出版社で10年ほど勤務し、35歳の時に独立しました。 その後はポルトガル料理への取材を深め、食や料理を中心に様々な記事や書籍を制作しています。 馬田さんの人生で大きな転機になったのは、38歳の時に長女を出産したことだと言います。 ご自身のキャリアや孤独な子育て、娘の思春期など様々な悩みと向き合う日々で、大切にしてきたのは母と娘で囲む夕飯のひと時でした。 些細なことを面白がって自分を楽しませる、そんな視点を大切に毎日を過ごす馬田さんに伺いました。
雑誌の記事や自分の書籍を書くことをメインにやって来ました。 ポルトガル料理研究家と名乗って教室を自宅で開催したり、いろいろなところに行って開催することも10年以上やっています。 SNSで興味を持った方が来たり、いろいろです。 20代から70代後半まで幅広いです。 今、娘は高校2年生(16歳)ですが、保育園に通わせていましたが、そこでの知り合いから料理教室をやったらどうかと薦められて始めました。
大学の卒業旅行で、イタリア、スペイン、ポルトガルに行きました。 ポルトガルではパン、チーズ、ワインなど素朴で安く美味しくて、暮らしやすそうだと思いました。 主な食材は干しタラで身が大きい。 ポルトガルでは日常の食にしていて、沢山のレシピがあります。 魚の塩焼き、いわしの塩焼きなどもよく食べています。 赤ワインで楽しんでいます。 和食と似ているところがあります。
小さいころは引っ越しが多かったので、社交的にならざるを得なかったという感じです。 食べることは昔からすきでした。(父も同様) 料理する事にも興味を持って自分でもやったりしました。 中学では家族のご飯を時々作っていました。 ポルトガル料理との出会いは22歳ぐらいでした。 35歳の時に本格枝的に取材をして、有名なマリア・デ・ルルデス・モデストさんの料理の本に出合いました。 20年間に渡ってポルトガル全土を回って郷土料理をピックアップした中から絞られた800~1000ぐらいのレシピです。 10日間取材旅行をして、私の口に合いました。 その後1か月間ぐらい取材旅行に行きまました。 そのころパートナーもめちゃくちゃ忙しくて、いつも夜中に帰って来る状態でした。
悩み事をポルトガルの取材した人に打ち明けると、子供を持ちたいのであれば持った方がいいと言われました。 子供を持つとまた人生に違った視点を持てるから豊かになると言われました。 夫と話し合いを重ねて38歳の時に長女を出産しました。 考え方の何もかも変わりました。 子育てをしながら仕事をする大変さも知りました。 仕事だけだった自分の時間が半年間ぐらいは仕事の時間はほぼゼロになってしまいました。 1年間は保育園にも入れられませんでした。 寝ないタイプだったので、泣いてしまって、睡眠時間がなかなか取れませんでした。
小児科医・松田道雄さんの平凡「育児の百科」と言う本があり、具体的なアドバイスもありますが、心のアドバイスも沢山あり、それに支えられました。 最後にダンテの言葉を引用して、「汝は汝の道を進め。 そして人々をして語るに任せよ。」 と書いてあり、この言葉がずっとわたしを支えてくれました。( 他人というものは無責任にあれこれと口を出すものなのであり、それを参考にするのは良いのだが、あまり気にしすぎると正しい選択や判断ができなくなるということである。) 何をしてあげるという事ではなく、楽しく一緒にいることが大事なんだという風に、考え方が定まって、自分が楽しくいることで子供も楽しくなるという事を大事にしていこうと思いました。 娘が10か月の時に、別れて一人で育てて行った方が、私が楽しく生きることを大前提にしたら別れた方がいいと決断しました。
2024年娘が中学3年生の時に「塾前じゃないごはん」を出版。 塾へ行く前にご飯を食べさせるという生活ルーティーンが生まれます。 塾前ではないご飯、ゆっくり食べられる。 娘とのエピソードも盛り込みました。 親が出来事は見守るしか出来ない。 見守るという時には余計なことは言わない。