2019年4月16日火曜日

西川古柳(八王子車人形五代目家元)    ・伝統の『車人形」を守る

西川古柳(八王子車人形五代目家元)    ・伝統の『車人形」を守る
日本の人形浄瑠璃を代表する芸能集団は、西の淡路人形座と東の八王子車人形西川座と言われています。
淡路人形は3人で一体の人形を操るのに対して、八王子車人形は滑車の付いた箱車の上に人が座り一人で人形を操るのが特徴です。
西川古柳さんは東京八王子生まれの65歳。
八王子に160年以上続く西川古柳座の5代目家元を継いで23年になります。
12歳のころから父親の4代目の指導を受け、23歳の時には国立劇場の文楽研修生として3人使いの技も学びました。
地元八王子を始め日本各地で公演を続けています。
座員の数が現在10人、演目は20近くに上り、義太夫、新内、落語など他の伝統芸能との共演も試みています。

2月末から3月中旬にかけてアメリカ、カナダを廻って来る。
ジャパン・ソサエティーと言う組織があり、日本の文化をアメリカに公開しようと言う組織があり、今回是非アメリカの方を廻って欲しいと言う事で行きました。
人形使いが6名、義太夫が3名で行きました。
義太夫は竹本越孝さん、三味線は鶴澤津賀寿さん?、鶴沢やえや?
テーマがあり「女性」というテーマでした。
演目は八百屋お七、釣女、くずのは、源氏物語。
従来の形で表現して観てもらいました。
海外の初公演は1976年 旧ソ連、アメリカ(建国200年)でした。
その後40か所以上になります。

幕末の時代まで江戸では3人使いが行われていました。
江戸での3人使いは無くなって行ってしまいます。
初代の古柳は昭島で作り酒屋をやりながら、人形をやっていました。
3人使いは10体の人形だと30人必要になります。
一人で一体の人形を使えば10人で出来ると言う事で、2代目から車人形を継ぐようになりました。
人形の背から左手を入れて顔など、人形のかかとに足の指を入れて人形の足をを操作する。
自由民権を染め抜いた衣裳があるが、新しい自由を作りだすと言う事で、言葉で運動を起こすと掴まってしまうので芝居の中で行いました。
衣裳には「自由」と書いてあり、お客さんには見えないが背中には「新」という字が書いたあります。
人形の衣裳で自由を訴えたと言う事があります。(時の政権に対する反抗の形)

八王子は織物の街で旦那衆が車人形を支えた。
人形のかかとの部分にT字型の突起物が出ていて、これに親指と人差し指で挟み、足を使って人形の足を動かしてゆきます。
顔、両手、両足の5か所を動かさなくてはいけない。
右手は右手を操作、左手は顔と左手を操作する。
工夫がしてあり、親指で上下左右の動きをします。
首の部分にも突起物があり、顔とかも動かします。
坐ったら楽に使えるだろうと言う事で箱車になりました。
車は3つ、前が2輪、後ろが1輪になっていてタイヤが楕円になっています。
重心を変えると車が回転する事が出来るようになっています。
こういったことでお芝居ができると言う事が特徴です。
3人使いとは違う動きが出来ます、人形の足自体が舞台の床を踏めると言う事が特徴です。
衣裳にはわたが入っていてふっくらしています。
一度使って次の公演が無いと人形の衣裳は壊してしまいます。
その都度作り上げます。
メンテナンスが結構大変です。
徳島、淡路などに修理に出しています。
120~130体ありますが、90以上が江戸末期の作品です。
なかには現代的な人形、動物もあります。

小学生のころは父は公演で廻っていて家にはいませんでした。
小学校6年位から人形を扱う稽古を始めました。
踊りの稽古もやりました。
父は直接教えませんでした、お弟子さんたちから教えてもらいました。
文楽の研修制が始まってオファーがありました。
23歳が上限になっていてちょうど私は23歳で応募して2年間勉強しました、4期生でした。
これが私の最大の転機になりました。
或るところで子供の会があり、そこで人形芝居をしてみないかという話があり、そこでやりましたが悔しい思いをしました。
古典なので母親たちが私には判らないから駄目だわ、という事で出て行ってしまいました。
子供だけなら見てくれると思いました。
新しい作品にも取り組もうと思って新しい作品も作るようになりました。
義太夫、新内、落語、音楽などとコラボするようになりました。
昭和50年中期位に説教節でお芝居をやったりしていました。
すたってきて、父が義太夫に切り替えて、他の事もしてもいいだろうと言う事で落語、講談、浪曲等に合わせてやってみようと言うことになりました。
話芸、外国の音楽でも色んなものを作ってやってきました。

弟が西川柳玉から西川柳時となりました。
今はシリーズ化してやっています。
2011年に8人三番叟を作り練習していましたが、大震災があり中止となり幻として消えてしまいました。
福島の被災地で今もやっています、動けるうちはずーっとやっていこうと思っています。
人形浄瑠璃の復活の為に応援に行ったりしてもいます。
2016年8月 膝栗毛シャンプスメア? トム・リー演出で実験的な企画も行いました。
1月にシカゴのフェスティバルに向けてやろうと言う事でやりました。
6月ポーランド、9月ブリガリア、12月フランスと今年は多いです。
長男が跡を継ぐと言う事で外に行って淡路の方で受け入れて貰うことになり修行することになっています。
車人形は八王子、奥多摩、埼玉の3つの座が残っています。
後援会も200人ぐらいいます。
文化庁の無形文化財指定を目指しています。