2022年1月29日土曜日

浜内千波(料理研究家)         ・頑張らない健康食生活と私を育てた徳島の食

 浜内千波(料理研究家)         ・頑張らない健康食生活と私を育てた徳島の食

徳島県海部郡海陽町出身の料理研究家 浜内千波さん。  

小さいころワカメかなと思っていたのがアンロク(ヒロメ)で、アンロクおいしいと言っても東京のほうではチンプンカンプンなんですね。  毎日頂いている食材がどれだけ力があるか、確認していきたいと思います。   良く動くこと、しっかり睡眠をとる事、よく笑う事、偏りのない食生活というのがとっても大事になると思います。   頑張らなくても健康を意識した食生活の簡単なポイントを説明していきたいと思います。   

テーマは朝はドロドロ、昼はカミカミ。  30~50回噛みなさいそして胃に渡してあげてくださいという事です。  胃はもっと細かくして行きます。  よく噛めばドロドロになり体内の負担も胃の負担も軽くなって行く。   胃の働きは朝起きた時には活発ではないので、出来るだけ消化に良いもの、朝は脂分の少ないもの、柔らかいものがいいです。  昼ご飯は栄養を取り込む活発な時間帯で、出来るだけいろいろな食材たちを取り込んでいただくことがいいと思います。  栄養補給をして体を作るのが昼食になります。  夜は休んでゆく状態になって行くので、昼はしっかりと、夜は控えめにするのがポイントだと言えます。  

「便」は便りと言います。  「便」をよく見てください。  腸の状態が健康かどうかという事が「便」によって判って来るという事です。  野菜類を沢山取ることによって弱酸性となり便の色が黄色くなるんです。  肉とか脂分が多いとアルカリ性になり悪玉菌が多くなってきて、茶色、黒に近づいてくる。  

腸は小腸と大腸に分かれます。   胃からもらったものをもっと細かくして、吸収して全身に送るのが小腸です。  とっても大切な臓器で腸内環境を良くして、食べたものを栄養吸収する場所になります。  大腸は食べた残りかすとか、悪いものを排出する部分です。 腸は健康の要ともいわれます。        

善玉菌を増やすには発酵食品がいいと言われます。  キムチ、みそなどの発酵食品、乳酸菌飲料のヨーグルトなどは直接腸に影響してきます。  続けてゆく食生活を送っていただきたい。  いいものは腸内にはとどまってくれないので、口の中にいれてゆく必要があります。  善玉菌の栄養となるのがオリゴ糖なんです。  オクラ、タマネギ、アスパラガス、大豆、ゴボウ,蜂蜜なども天然のオリゴ糖が入っています。  

ネバネバ成分で生活習慣病を予防。  ネバネバ成分には水に溶ける食物繊維、糖タンパクが含まれていて、コレステロールの調整をしてくれたり、血糖値の急上昇を抑制してくれます。    食物繊維には2種類あり、水溶性食物繊維と、不溶性食物繊維があります。  不溶性食物繊維は水分を抱え込んでくれて、便を柔らかくして排便を促してくれます。   大麦、オクラ、ゴボウ、モロヘイヤ、アボガド、納豆、海藻類、キウイは優れものです。 少しでもいいから毎日取り入れる工夫をしてみてください。    

生で野菜を頂きましょう。  野菜に熱を加えていただくことも大事です。  ほうれん草の炒め物、とんかつ、大根おろしとか貝割れをちょっと添えるだけでも大丈夫です。   

お金は貯金できても栄養は貯金できない。   毎食こまめに継続して取ることがとっても大事です。   カルシュウムは毎日取ることが必要になります。   小学校から高校では身長も体重も骨量も増加します。  歳を重ねても密度を保つことが大事です。  牛乳が効率がいいです。 

タンパク質  三食バランスよく食べましょう。  1食で効率よく吸収されるタンパク質の量は約20gと言われています。   豚肉薄切り100gのタンパク質の量は17.4g入っています。 鮭80gでは18g入っています。  肉、魚は重量の約2割のタンパク質の量が入っています。  納豆50gで6.6g 卵1個50gで6.1g  豆類、卵は重量の約1割のタンパク質の量が入っています。   加齢とともに吸収率が悪くなるので、しっかりと取る必要があります。

カツオとコンブだけが旨味ではなく、材料にもそれぞれ力を持っています。   野菜にはカツオ、コンブと同様のグルタミン酸が含まれています。  肉、魚類にはイノシン酸が含まれています。  キノコも2種類にして炒めるだけでコンブよりも22倍旨味がアップするというデータがあります。   

病気の気配は薄味意識で薄めよう。  世界は減塩方向に向かっています。 目標は5gです。  日本は2倍取っているのが現状です。   高血圧になり、血管がボロボロになり、動脈硬化、心臓にも影響が出てきます。  腎臓にも負担がかかってきます。  減塩もそうですが、野菜や果物を取ることがとっても大事です。   野菜の持つカリウムが塩分を取ることができる。   しつこい料理には酸味をちょっと足してやると美味しくしてくれます。 

ゴミの中で多いのが野菜の皮くずで、その皮を出来るだけ頂いてもらいたい。   皮の近くに栄養が高いと言われている。  料理にうまく使ってほしい。  ポリフェノールは水に溶けやすいので注意が必要です。(ゴボウ、レンコン,ナスなど)    スダチのヘタを入れると煮崩れを防ぐ。(酸をちょっと入れる)

徳島産 鳴門ワカメ、ハモ、鳴門レンコン、徳島ニンジン、阿波雄鶏、鳴門キントキなど。