十朱幸代(俳優) ・今、舞台への思い 前編
十朱さんは昭和17年生まれ、15歳でNHKの「バス通り裏」でデビュー、その後テレビ、映画、舞台などで幅広く活躍、2003年に紫綬褒章、2013年には旭日小綬章受章しています。 子供のころから仕事にめぐまれ途切れなくやって来ましたが、コロナ禍気が付くと80歳を越え、もう舞台はいいかなと思っていたそうです。 2013年70歳から始めた司馬遼太郎の「燃えよ剣」の朗読を再演したいという思いが4年振りに叶いました。
至って健康です。 風邪で寝込んだこともないです。 ちょっとした運動、食べ物には気を付けています。 7月20日に大阪で朗読劇を行います。 2013年から18年まで毎年やっていました。 (45回の公演) 前回が2021年11月 コロナ禍で朗読劇も途絶えてしまいました。 『燃えよ剣』の土方歳三に愛された女「お雪」 土方歳三は34歳で亡くなっている。 土方歳三の裏には全て死があるんですね。 それを承知で二人が恋愛してゆく過程がドラマチックだと思います。 土方に一目惚れしてしまう。 毎回発見がどこかにあります。
見ていただく方の緊張感を大事にします。 新鮮さを表現したい。 ピアノ(宮川彬良さん)との対話もあります。 [上演台本・演出]笹部博司さんとも一緒するのがうれしいです。 大勢で作る芝居と朗読劇(一人で作る世界)は違います。 演劇では若いときではないと出来なうような体力の問題があります。
大坂は初めてなので、どういった受け方をしてくれるのか興味があります。 土方歳三もお雪も江戸の人なので、関西の人方が観たらどういう感じなんだろうかなあと思います。 私はこの作品は最後にしたいと思っています。 土方歳三、お雪、ナレーションもやると言う事は最初は難しいと思いました。 土方歳三の気持ちになって演じていると自然にていをなしてくる感じです。 朗読劇ではあまり大きい会場ではない方が伝わりやすいです。 いい作品にめぐりあえたと思います。