2021年8月29日日曜日

沖澤のどか(指揮者)          ・【夜明けのオペラ】指揮者が語るオペラの魅力とは

 沖澤のどか(指揮者)        ・【夜明けのオペラ】指揮者が語るオペラの魅力とは

青森県三沢市生まれ、青森市育ち。  小学校から高校まで地元のオーケストラに所属、東京芸術大学指揮科を首席で卒業、大学院終了後ドイツに留学、2018年東京国際音楽コンクール指揮部門で第一位、及び特別賞、齋藤秀雄賞を受賞。   2019年9月21日、第56回ブザンソン国際指揮者コンクール優勝、同時に聴衆賞及びオーケストラ賞に輝く。  現在はベルリンフィルハーモニー管弦楽団で常任指揮者のキリール・ペトレンコ氏のアシスタントを務めています。

現在34歳です。  オペラは子供のころは全く見たことはなかったです。  子供のころからピアノとチェロとオーボエをやっていました。   叔父がチェロを弾いていて、その影響で姉がチェロを初めてその影響ですね。   まずピアノを始めて夢中になって、それからチェロを習い始めました。  地元の青森ジュニアオーケストラで姉と一緒にチェロを弾いていました。   高校2年の冬に進路を決めるときに音楽の道へと決めました。  東京芸術大学の指揮科を選びました。   東京に来て環境の変化になかなかついていけなかった。  付け焼刃で勉強したので周りとの劣等感を味わいました。  そんな状況の中で体調を崩して2年、3年目にはご飯も食べられず、夜も眠れなくなり、病院に行って不安障害と言われて、休学してしばらく青森に帰ってきて半年休みました。   在学中から学校の外での講習会に参加していて、下野達也先生のマスタークラスに何度か参加していましたが、そこで初めて才能があるといわれて、先生からもう少し芸大で頑張ってみなさいと言われて復学しました。    担当の先生が変わったことが大きくて、どう勉強を始めればいいかという、とっかかりがつかめたような気がしました。   それからは勉強に集中できるようになりました。 高崎先生につきたいとそのまま大学院まで進みました。  

声楽の友達が出来て、声楽に魅了され始めて、オペラも自然に聞くようになりました。  日本で学生がオペラを振る機会なんてないので、自分で演出して合唱もオーケストラも自分たちで集めて手作りでやりました。(椿姫)   2011-2012年、オーケストラ・アンサンブル金沢で副指揮をしていました。  事務的なこともやったので、オーケストラを全体から見る経験が出来、凄くよかったです。 

*オペラ「椿姫」から「さようなら 過ぎ去った日々よ」 歌:グルベローヴァ

ヨーロッパではオペラ指揮の授業が体系的に組まれているので、本格的に学びたいと思って留学を決めました。  角田さんにベルリンのハンス・アイスラー音楽大学を紹介されて行きました。    生活すべてが勉強になるという感じでした。  現代音楽、古楽、美術とかいろんな授業が毎日あり、英語かドイツ語で、気が付いたら積み重なっていたという感じです。   手当たり次第にコンクールに申し込んで、その一つが第56回ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝できました。  

自分が大人数をまとめようという事ではなくて、自分が出す音楽がよければ自然についてくると思うので、難しいんですが、解放されるようになりました。  「ばらの騎士」は将来振ってみたいオペラの一つです。

*オペラ「ばらの騎士」から「三重唱」