2020年12月21日月曜日

坂田 明(サックス奏者)        ・【にっぽんの音】

坂田 明(サックス奏者)        ・【にっぽんの音】 

1945年広島県呉市広長浜生まれ、75歳、広島大学のジャズバンドに入り、アルトサックスを始める。    高校の時にはクラリネットを吹いていました。   アメリカのジャズの映画があって、それを見たときにはサックスを吹いているのが多かったので、サックスに行きました。  21歳の時にジャズサックス奏者、ジョン・コルトレーンの生演奏を聴いて、人間まじめにやらなければいけないと思ってミュージシャンになりました。   東京へ出てきてました。   1972年から1979年末まで山下洋輔トリオに在籍、激しいサックス演奏で知られるようになる。   1975年にヨーロッパに行って爆発的に受けました。    同トリオを脱退後は、さまざまなグループの結成・解体を繰り返し、世界中の音楽をめぐってきました。

*「音戸の舟歌」  演奏、歌:坂田 明

呉と倉橋島との間にある「音戸の瀬戸」があって、渦を巻いていて、そこを渡し船で渡ることはとんでもないことで、漁師の気持ちなどを歌った民謡です。  平清盛が音戸の瀬戸を開削したとする言い伝えには、それに付随したいくつかの伝説が残されている。 中でも「清盛の日招き伝説」が特に有名。

伊藤多喜男さんから頼まれて、民謡とジャズはおんなじだと思って民謡を吹いてみたらほとんど同じだったので、アメリカのミュージシャンと共にアメリカ人で出来ないことをやろうという事になってやったら、こういうものができて、割と簡単に彼らは理解してくれました。  譜面は起こさずその場でやりました。

アイヌ民族の精神を引き継ぐパフォーマンス集団「モシリ」との演奏も10年ぐらい付き合ってCDを作りました。   明治政府がアイヌを北海道を日本の範疇に組み込んで、アイヌからすべてを取り上げて、狩猟採集漁漁で暮らしていた生活を農耕民に変えようとして、アイヌ語はしゃべるなという事でアイヌ文化は一回断絶するわけです。  和人の文化を一から習うしかなかった。 アイヌ語の音楽を何とかしようという事で、「モシリ」という集団ができました。

*「タプカラ」  演奏:「モシリ」

タプカラ:《アイヌ語》アイヌの伝統的な舞の一つ。    足を力強く踏み鳴らしながら進み、神に感謝を捧げるもの。踏踊 (とうぶ) 。

音楽を抜いてしまうと僕の身体から自分の人生が抜けてしまうようなものなので、一体化しているので自分の一部ですかね。

日本の音とは、日本語でやっているというのはまず一つあります。    日本の風土の中から生まれてきたものが日本の音ですね。  音楽は風土を抜きにしては考えられない。  南方系縄文人(琉球系文化)、北方系縄文人(アイヌ人の文化)、その間の半島文化、大陸文化があって、それが入り混じってそういったものを全部含めたうえで、日本に住んでいる人たちが発する日本語をもとにした言語で、それを使って出来たものが日本の音ですよ。

音楽的な目標は何が起きるかわからないので先が見えないので、自分が死んだときがおしまいだから、目標としては死ぬまで生きるという事が目標ですね。

「平家物語」 の平曲(盲人の琵琶法師が記憶して語っていた。)のCDを買って来て聞いて勉強

しました。

*アルバム「平家物語」から「祇園精舎」の一部と「六道之沙汰」 演奏、歌:坂田 明