2020年8月27日木曜日

柴田理恵(女優)            ・【私のアート交遊録】笑いが命のエネルギー

 柴田理恵(女優)            ・【私のアート交遊録】笑いが命のエネルギー

演劇に目覚めたきっかけは子供のころ山本リンダさんの物まねを披露したところ、友達がたくさん増えたことで人の前に立つ面白さを覚えたといいます。  明治大学文学部演劇学科を卒業後、劇団東京ヴォードヴィルショーを経て仲間と共にWAHAHA本舗を旗揚げ、NHK週間子供ニュースの初代お母さんやバラエティー番組で明るいキャラクターを生かして活躍しています。  お笑いは品も大切、勘違いせずにそうしたベースを整えて舞台に立ちたい、笑いは命のエネルギーの元と、笑いにこだわり演劇人生を驀進中の柴田さんに笑い、舞台、表現の面白さについて伺いました。

WAHAHA本舗も3年ぶりの「王と花魁」という作品をやろうと思っていましたが、全部中止になり稽古も出来ないという事で全部の舞台がなくなってしまいました。

家にいることになりうちも色々片付けました。  なかなか捨てられないタイプです。

14年飼っていた犬がなくなって、子犬を飼おうと思って保護犬を探しましたが、譲渡会も開けなくて、リモートで家に来ることになりました。 2か月で6kgでしたが、いまは17kgになってしまいました。 遊びの対応に苦労しています。

夫婦で1時間ぐらいウオーキングをしたりしています。

来年の秋にはコロナも落ち着くだろうと、再開を予定をしています。

生での笑いはのけぞってワハハと笑うんです、お客さんと一体化できる良さもあります。

富山県出身で中学生の時に立山登山をもれなくやることになっていて、そこで物まね歌合戦をやることになり、理恵ちゃんもなんかやってという事になり、ふっと頭に浮かんで山本リンダさんの物真似をやったら凄く受けて、途端に友達が増えました。 それから色々やるようになりました。

高校の時に富山県に早稲田小劇場が来て、友達と観に行きました。  その時に白石加代子さんがいてかっこいいと思いました。

他にも富山県に来るお芝居は見ていました。 杉村春子さんの「欲望という名の電車」、滝沢修さんの「セールスマンの死」、東山千栄子さんの「桜の園」など観ました。

こんな芝居をやりたいと東京に出てきました。

大学でどんどん勉強するとわからなくなってきて、自分が好きな芝居は何だろうと思ったら、東京ヴォードヴィルショーに行きつくわけです。 かしまし娘、お笑いが好きでした。

東京ヴォードヴィルショーに無理やり入れてもらいました。

親には国語の先生になると言って明治大学に入ったので、両親は怒っていましたが取り合えず3年という事で納得してもらいました。

アルバイトをしながらずーっとやっていくんだと軽い気持ちでいました。

入って2か月で役が付いてしまって、ドキドキでした、中国の首相の役でした。

終わってみたら楽しかったです、それの連続でした。

先輩たちとの方向の行き違いなどもあり、楽しい笑いをやりたいという事でWAHAHA本舗を旗揚げしました。(24,5歳)   大変でした、今までどれだけ先輩たちが守ってくれたのか判りました。

母は教員していましたが、厳しい人でした。  平手打ちなどよくやられました。

中学校3年生の時に、母親からこれからは酒を飲まなければいけないといわれました、酒を飲んでも飲まれないような人間になれ、そのためには強くなるしかないという事で訓練しました。(両親の前だけ)

笑いは変わらないと思う、自分が解放されるための笑いだと思います。  ワハハと笑ってあー明日から頑張るぞと思える笑いでないといけないと思います。  笑う力があれば頑張る力もあるはずなので、少しでも微笑むことができたら、それは絶対に前に進む力だと思います。

「くちづけ」という宅間孝行さんの作品がありますが、初演が2010年、再演が2015年、2020年再々演という事でやりたいのですが、初演をみて本当に感動しました。

妻に先だたれた父親と娘の二人暮らしで、お父さんは末期がんに侵され、娘は知的障害を持っている方で、これか先どうして行ったらいいだろうという題材ですが、日常に笑いもあり悲しいこともあるドラマで、これは私のお勧めです。