2021年2月28日日曜日

園田隆一郎(指揮者)          ・【夜明けのオペラ】

園田隆一郎(指揮者)          ・【夜明けのオペラ】 

44歳、東京芸術大学指揮科卒業、大学院修了、在学中にイタリア、シエナのキジアーナ音楽院にてジャンルイジ・ジェルメッティ氏に師事、2007年に藤原歌劇団『ラ・ボエーム』の指揮で日本デビュー、その年の夏にイタリア、ペーザロのロッシーニオペラフェスティバル「ランスへの旅」の指揮に抜擢され、話題となりました。  以後国内外のオーケストラやオペラで活躍をつづけ、現在は藤沢市民オペラ芸術監督も務めています。  

小さい時には音楽は嫌いではなかったですが、あんまり覚えていないです。  ピアノは6歳から10歳ぐらいでやめて、吹奏楽を始めてトランペットを始めて楽しくて、中学でトロンボーンを始めて以降のめり込みました。   上級生が指揮をしているのを見てかっこいいなあと思って、高校2年生の時にやらせてもらいました。    受験勉強では音楽方面をやってみたいと思って、歌、ピアノなど歌曲を勉強するようにと先生から言われてやりました。   東京芸術大学に入った時にはオペラをという気持ちはなかったです。    

大学4年生の時に、大学院の先輩が演出をして、ロッシーニの『チェネレントラ』というシンデレラのオペラがあるんですが、これを絶対やりたいという事で、声を掛けられてみんなで手作りでやらせてもらいました。  それからロッシーニにはまってしまいました。

*『チェネレントラ』 第一幕フィナーレのアンサンブルの一部

イタリア、シエナのキジアーナ音楽院の夏期講習の案内が張られていて、指揮科はロッシーニをやるという事で書類を書いて出したら、行くことになりました。   全世界から40人ぐらい来ていました。  オーディションがあって10人ぐらい残りました。  3週間ぐらいしっかりとやりました。  ジャンルイジ・ジェルメッティ先生のもとで勉強しました。   その後2002年より文化庁在外派遣研修員としてローマに留学しました。

ジャンルイジ・ジェルメッティ先生はローマ歌劇場の音楽監督のポストにいました。   色々有意義な時間でした。   ロッシーニの権威アルベルト・ゼッダ先生とも親しくさせていただきました。   ゼッダ先生とは全然面識がなかったんですが、自分の履歴書と演奏したDVDをつたないイタリア語で書いてゼッダ先生宛に送りました。    秘書から返事が来て会いたいという事でした。    会うことが出来てじっくり話をすることが出来感激しました。   1年後に秘書から電話があり2007年のフェスティバルの「ランスへの旅」、あなたに指揮してもらいますという事でした。  先生のアシスタントとして同行してロッシーニの音楽の神髄を学ぶ機会をいただきました。

*オペラ「泥棒かささぎ」 第二幕フィナーレの冒頭

ヒロインが自分と同じ階級の恋人や愛人がいるにもかかわらず、権力者から横恋慕され悲劇が始まる。   権力者に囚われたヒロインが冤罪に陥れられ、それを嘆くヒロインを描く法廷の場や牢獄の場を書き入れる。  絶体絶命のピンチに陥ったヒロインが、最後は二つの階級を超越した立場の領主や国王などの絶対的な権力者によって救われハッピーエンドとなる。

ロッシーニはシンプルですが、それを生かすも殺すも演奏者、指揮者とか次第で、楽譜通りに正確に演奏したらそれで面白いものになるかというとそうではないと思う。   スペースが与えられているというか、演奏者のイマジネーションとか、テンポを速くしてもいいとか音を足したりすることも許されていて、曲の魅力を倍増することが出来る。   指揮者もそこにどれだけの自分らしさ、情熱を加えることで作品を生かすと言う事はゼッダ先生を見ているとすごく思いました。  

ヴェルディも好きな作曲家ですが、難しいと思っていましたが、挑戦していきたいと思って初期の作品のオペラ「ナブッコ」を取り上げて、今回選びました。

*オペラ「ナブッコ」