2019年11月20日水曜日

小笠原悦子(順天堂大学女性スポーツ研究センター長)・【スポーツ明日への伝言】女性スポーツの未来を拓く

小笠原悦子(順天堂大学女性スポーツ研究センター長)・【スポーツ明日への伝言】女性小笠原さんはスポーツの未来を拓く女性スポーツを支援するNPO法人を立ち上げて、国際的な学術交流意見交換のために2006年熊本市において世界女性スポーツ会議熊本を開催、成功へと導きました。
その後も日本最初の女性スポーツの支援拠点として設置された 順天堂大学女性スポーツ研究センターの活動を通じて、女性アスリートを取り巻く環境の整備やスポーツリーダの育成などに力を注いでこられました。
平成30年度JOC日本オリンピック委員会の女性スポーツ賞も受賞されています。

完全に別世界に入りたいという時に音楽で満たされたいという感じです。
昔はスポーツは男性がするものだった。
女性がすることも見ることもできない時代だった。
長い歴史を経て第2回パリ大会1900年に初めて女性が参加するところから女性がスポーツに参加するようになった。
ルールを変えていかないと女性にはフィットしなかったのでルールをどんどん変えていった。
1988年のソウルオリンピックの時にコーチングスタッフをやらせていただいたが、女性がコーチになるという事はあまりポピュラーではなかった。
海外では当たり前にコーチになっていたが。
私は水泳でしたが、トップレベルの女性コーチはほんの一握りしかいなかったし、今でもそんなに大きくは変わっていない。
1988年の時にはコーチという名前はもらえずシャペロンという風に言われました。
名前と実践が一致していなかった。
オハイオ州立大学に留学、スポーツマネージメントという学問を学びました。
男性女性をフィフティーフィフティーにしていったプロセスを見せてもらって私のバックグラウンドになっていると思います。

1998年に世界女性スポーツ会議がアフリカであり参加しました。
2002年にカナダ、2006年にアジアで開かれるという事のアナウンスを聞いてしまって、私の次の人生が始まりました。
当時は日本がリードしない限り間違いなくアジアは進まないと思っていました。
NPO法人が作れるようになり世界女性スポーツ会議を誘致するという勝負にでました。
13名でスタートしました。
アジア女性スポーツ会議をその前にやらなければいけないという事で2001年に行うことにしました。
日本オリンピック委員会への相談、熊本市、県と組もうと思いました。
400人のボランティアなどを含め、2006年熊本市において世界女性スポーツ会議熊本を開催することができました。
参加者がそれ以上の会議はできないといったぐらい凄い会議ができたと思います。
変化への参加、市民、県民が参加していきました。
東京ではなく熊本市だからよかったんだと思います、熊本市全部が会場になって信じられませんでした。

準備の2年間熊本市に住み込んで地元の人と飲んだりして交流を深めました。
ゴルフの先生の清元 登子さん、水泳の木原 光知子(きはら みちこ)さんには特に協力を頂きました。
会議が終わってから4年間ブランクがありましたが、いいクーリングダウンになったと思います。
2010年時に文科省が女性アスリートをサポートするというプロジェクトを来年始めるという事で相談がありました。
2011年から順天堂大学に移動して、女性アスリートをサポートするための方策を考えるプロジェクトを頂きました。
関係者に声をかけて2年間でのプロジェクトを完成させました。

プロジェクトが終了後、女性スポーツ研究センターを立ち上げて実行するというチャンスが2014年に回ってきました。
課題は①身体生理的な課題、②心理社会的な課題、③組織環境的な課題、一つ一つやれるところからやってい行こうという事になりました。
①身体生理的な課題
女性アスリートの場合にはFAT(Female Athlete Triad)、あるエネルギーが保たれていれば、生理がコンスタントに来ますが、十分な骨密度が保たれて疲労骨折を起こさないが、エネルギーが不足するとそういったことに支障をきたすことが判っていました。
そのための教育、起きてしまった人々に対していろんな方々がチームを作ってアスリートをサポートすることが重要ですが、なかなか知らされていない。
アスリート自身がこのことをきちんとマネージメントできないといけない。
教育的プログラムをやっています。

②心理社会的な課題
女性の指導者があまりにも少ない。
コーチ、トレーナー、役員など。
女性リーダーコーチアカデミーをスタートしました。
女性リーダーコーチの養成。
コーチングとは何なのかとか、指導者的立場にたつということはどんな状況に置かれているのかという様なことを学ぶという事がまず一つです。
自分の事を理解してゆく。
リーダーというのは全員がリーダーになれるというとことからスタートします。
このプログラムはオーストラリアのアスリートアセスメント社が開発したものですが、我々が日本語にしたものです。

③組織環境的な課題
指導者の問題。
指導者を育てることを含む。
どうやって女性を増やせるかという事になるがなかなかこれが変わらない。
IOCが2000年末までにさいていでも10%、2005年が20%、日本政府は2020年に30%という女性の役員の目標を掲げているが、今は10%ぐらいですかね、非常に後れを取っていると思います。
どうしても男性中心のカルチャになって行ってしまう。
LGBTの事もどう配慮しないといけないかとかありますが全然できていないが、世界では結構センシティブにやっています。
アメリカのラピノー選手は女子のサッカーワールドカップで優勝した後にスピーチをしましたが、彼女のスピーチは凄いスピーチでした。
LGBTの問題とか、男性と女性がそれだけの成果を現したのなら同じ給与も払ってもらう必要があるのではないかと訴えました。
みんなのいろんな思いを背負って私たちアメリカのチーム全員が戦ったから勝てるんですという様な言い方をしました。
こういうスピーチは今までなかったです。
どんどん女性の地位が上がったことで彼女がそういうような表現をすることに対してみんなが拒まないという様な時代になりました。
受け入れる側も門戸を広げてほしいと思います。