2011年6月8日水曜日

小藪実英(観音寺住職60歳)    ・花の寺から人生案内2

小藪実英(観音寺住職60歳)
母を亡くしたことにより深い悲しみの中から言葉が、ポツリ、ポツリと出てきた  
母を亡くした空虚感
蝉は卵で一年 土の中六年 地上に出て十日
「蝉」・・・詩
「卵で一年 土中で六年 地上で十日の蝉の一生  今たったの十日の生命を生きている  
人生 一日一日を大切に生きていかなくてはいけない」
寺のお草花を写生しながら心に浮かんだ

「味」・・・詩
「大根には大根の味があり、人参には人参の味があり 、
私には私の味がありあなたにはあなたの味がある  
下手でも上手でもどちらでもいい
あなたの味が出ていれば 、私は私の味が出ておば」
私らしく生きるのが大事である

「草の花」・・・詩
「石ころだらけの堅い土の中から 芽を出した雑草 足で踏まれ 車で踏まれ 
ペシャンコに踏みに
じられ 水ももらえず 肥料ももらえず
ほったらかしにされながら 小さな可愛い花を咲かせる 
私は柔らかな布団に眠り おいしい物を
たらふく食べ 多くの人に期待されながら
どんなに小さな花をよう咲かせず だらだらと生きる」
贅沢な満たされた生活をすることが良い人生かと思っていたが、そうではなく
自分の人生の中で、どんなに小さな花でいいから
花を咲かせる  そういう人生が大事

紫陽花の会
人生相談にくる  年年増えてる
病気で大事な人を亡くし 自分も後追い考える と言う人からの相談在り・・・手紙を送る
「地球という乗り物には様々な思いを持った人を一緒に乗せて、動いています
60億人いれば、60億通りの人生を乗せて動いています   
一人として同じ人生は在りません 
心の持ちようで 良い人生も悪い人生もにもなります  
運動会でビリになって 初めてビリになる人の気持ちの人間になります
人の死に出会って 自分の人生が深まる生き方もあります 
命ある以上否定することなく プラス思考で生きてみて下さい
人生捨てたものではありません ご主人の分まで生きて下さい  
それが一番の供養だと思います

死はほっておいても必ず来ます それまでは味わい深く生きることを考えて下さい」
道を歩いている人を見ると みんな幸せそうに見えるけど 
膝を突き合わせて話をしてみると、どのかたもとんでもない苦しいこと、を体験している
自分だけが苦しいこと 悲しいことに会っていると思っているが、 必ずみんな苦しいこと、
悲しいことを乗り越えて
いきているのが 我々人間だと思う


主人が二年前に52歳で亡くなる・・・その死を知った時に自暴自縛になる 
その母親が小藪氏の講演会を聞きに来ていた 「一度きりの人生」の本を主人が見て心穏やかになる
「花の命」・・・詩
「一輪の花が散った あっと言う間に散った はかない一生であった 
しかし私は花の姿を知っておりあなたもその花の美しさを知っている
姿形は滅んでも その魂は永遠であり 縁があるものに生かされて 
花の命は今日も生きている」

「仏様の声」・・・詩
「長いこと生きてきたなあ ようがんばったなあ 疲れたやろう もうあとは楽に生きたらええ 
とにかく楽に生きたらええ」
いらだった心が楽になっていったと思う
「命の終わりが来る日まで 一途でありたい 本を読んでいても 歌を歌っていても 
詩を聞いていても 仕事をしていても 一途でありたい 
心から人生を愛し 自然を愛し 今生かされていることに 感謝して生きていきたい」
どんな言葉を自分の心に入れるかによって 随分心の安らぎとか 癒しとか そういうことが 
違ってくるんじゃないかと思う
人間は何のためにこの世に生まれてくるのか  
それは心の修行をするために生まれてくるもの

「心の修行」
「人付き合いは思うようにはいかない あの人も この人も修業の為」
修業と言うが 自分が苦しみ 悲しみを乗り越えたら 自分の成長に繋がる
「勝って大きくなり 負けて深くなる 私の人生にマイナスはない」
リーマンショックで受注がなくなり ある人にこの言葉を書いてあげた
2年後 受注が増えた 必ず大きな波のなかで動いる
どん底んところをどうやって前向きに捉えるか 
そこをしのいだら次は良い局面が現れるんじゃないかと思う・・・小欲知足
小さい欲で 自分は足りている と言う気持ちを持って生きてゆくことが大事
今日も元気で生きている  これだけで私は幸せだと思う  
欲望の充足というだけでは 自分の欲望を負い求めているだけでは 幸せにはならない

「のんびり眺めて のんびり暮す」
花を楽しみながらお寺詣り・・・人生の役に立ちたい 縁を深めて行きたい
「今あなたと私がここにいる 数え切れない人の中から選ばれて あなたと私がここにいる
自分の力ではない あなたの力でもない 目に見えない不思議な力に導かれ 今 
あなたと私はここにいる」
縁によって生じ 縁によって滅る

福知山線脱線事故
「生命の無駄使いはしたくない 
若くしてなくなっていった人のことを思うと 生命の無駄遣いはしない
若くしてなくなっていった人の事をおもうと」
この世の中諸行無常
「生まれてきたものは必ず死にます 出会った人は必ず別れがきます 手に入れたものは必ず 
失います」
無常の世の中だから とんでもない深い悲しみを味わっている人でも 
土砂降りの雨がちょっとずつ上がってゆくように
その苦しみも 悲しみも ちょっとずつ いつかは元気な自分に戻れることが出来る」
「止まらない雨がないように 終わりのない悲しみもない 踏まれても 踏まれても へこたれない
タンポポの明るさと 強さを学びたい」

弘法大師
「身は華と与(とも)に落ちぬれども 心は香と将(とも)に飛ぶ」
この肉体は 花がいつか散ってゆくように この世からなくなって行くけれども 
そこに百合の花が咲いていたら 散った後も
百合の香りが残るように 人がなくなって行っても 縁ある人の心の中に 
その方が生きている時にされたこと 言われたことは
ずっと残って生き続けてゆく」