西田公昭(立正大学心理学部教授) ・「特殊詐欺の被害 過去最悪」
オレオレ詐欺などの特殊詐欺は、インターネットやスマートフォンが普及した今、その形を変えて手口が功名化しています。 詐欺グループは東南アジアを中心に大規模な拠点を設けていると見られ、警察当局は日本に実行役を送り込んでいると見られる、匿名流動型犯罪グループ「匿流」の取り締まりを強化していますが、被害は急増、拡大しています。 立正大学心理学部教授、西田公昭さんです。 西田さんはカルト宗教のマインドコントロール研究や詐欺、悪徳商法の心理学研究の第一人者です。 西田さんには最近の特殊詐欺の手口、騙されてしまう心のメカニズム、被害を防ぐための心得などを伺います。
今増えているのは、偽警察官詐欺、ロマンス詐欺、SNSを使った投資の詐欺が増えています。 オレオレ詐欺還付金詐欺を減ってるわけではありません。 今の詐欺は全部非対面、インターネット、電話、その他メディアを通じて騙されます。 もう特殊と言うようには呼べなくなってしまっています。 最近は若い20代も騙されています。
偽警察官詐欺と言うのは、スマホを使ってビデオで操作をすると言うやり方を進めてきます。 初めはびっくりします。 「あなたは逮捕されますよ。」と言うようなことを言われると、もしかしたら自分が知らないうちに犯罪に巻き込まれてるかもしれないと言う想像力は意外と多くの人ができると思います。 そうすると、警察の話をしっかり聞こうと言う姿勢ができてしまう。 ビデオ通話で警察官の制服を着て警察手帳を出してくるし、捜査令状、逮捕状まで用意されています。 数名で芝居をするように用意している。 詐欺なんか私ならば気づけるだろうと根拠のない自信を持っている。
「溺れるものは、藁をも掴む」と言う諺がありますが、溺れさせてやれば藁をつかんでくれると言うことを知ってるわけです。 心理的な動揺によって溺れさせます。藁と言う偽物の救済策を出すわけです。 ロマンス詐欺も、もっと広い意味の孤独を癒すための人間の心理を利用されている詐欺です。 幸せになれるとか期待を与えるわけです。 高齢者になればなるほど、孤独と言うのは辛い悩みだったりするわけです。 SNSなどで簡単に関係が構築できる。 孤独を癒せると思って、登録したと言うと、紹介されてくる人も自分と同じような考えを持っている人だと錯覚してしまう。
長い間に関係が続いて、癒したり、癒されることによっていい人だなと思ってきて、悩み事の相談をしたり、不安なことを聞いてみたりする。 すると、気持ちを受け止めてくれて、役に立つそうなメッセージをくれるわけです。 いい人だと思って、相手が詐欺師だと言うと言うことに対しての感覚は、薄らいでいる。 親切で良い人であるにもかかわらず、疑うと言う事は自分を責めるわけです。 それを利用されるわけです。 複数の人が組織的に1人の人物を演じているわけです。 特定の人物になりすましてるわけです。 完全に信じ込ませてしまうと、今度は会いたい会わないと言う話になってきて、会いたいと言う気持ちがあっても会えないと言う現実を作っていく。 相手を失いたくないと言う心理が働いて、相手のためにできることというのはなんですかと言う気持ちになってくると相手はお金が必要なんだと言うような話になってくる。 投資に向かわせたり、ローンのために必要な費用が必要なのであなたも借りて欲しいと言うようなことになる。
投資に関しても数字上は増えているように見せかける。 もっと行こうと言うことでお金を注ぎ込ませる。 しかし実際は儲かっているわけでもなく、偽物のアプリなのでお金を取られるだけです。 投資の会社とか証券会社になりすましたメールやホームページを用意してそこから入ってくるわけです。
店の投資グループが用意されている。 そのグループの投資が成功しているかのように演出するわけです。 グループが儲かっているのに、自分が貢献しなければひんしゅくを買うのではないかと言うのは思いで、自分も投資するような形になっていく。 数字は儲かってるような形になっているが、実際に現金化しようとするまでわからない。 多額のお金が引き出されることによって、銀行員の方が不審に思うようになります。 銀行員は騙されていないか連絡するが、目が覚める人は少ない。 儲かっていると言う意識がある。 銀行側は強くは言えない。 現金化しようと思った時に、初めて気がつくわけです。
匿名性の高い非対面の詐欺の時代は、なかなか逮捕できない。 自分で身を守るためには疑わざるを得なくなる。 大事な事はお金が絡んできたり、個人情報が絡んできた時だけはちょっと待てよと言うことです。 最近はネットで使用される時代になってきたので、どこからでもたくさんの仕掛けができるようになりました。AIの時代になって顔も作れるし、声もそっくりです。 企業レベルで騙されるっていることもあります。 AIの技術が悪用されると、そういったことができてしまう。
自分も騙されるかもしれないと言う前提をまず持つこと、自分の考えが正しいかどうかと言うことを、柔軟に確認したり変化させたりすると言うことだと思います。お金がいるとか個人情報くださいと言う、この2点が1番わかりやすい手掛かりになると思います。 「さしすせそ」 「さ」はさっと警戒すると言う事 「し」はしっかりと調べる。 「す」は素早くスパっと相手の考えを見抜こう。 「せ」、精一杯、心の動揺抑えてください。 「そ」は即座に誰かに相談する。 自分のだけの考えで判断して危ないと言うことです。