2026年1月19日月曜日

大藏教義(能楽師狂言方)          ・〔にっぽんの音〕 能楽師狂言方 大藏基誠         

大藏教義(能楽師狂言方)          ・〔にっぽんの音〕 能楽師狂言方 大藏基誠 

私(大藏基誠)の父の弟(大藏吉次郎)の長男が大藏教義です。(従兄弟)  コロナ前まではNHKの職員の方に狂言を教えに父(大藏吉次郎)は来ていました。 祖父の代からで40年ぐらいになります。 今回101回になります。(9年)  

狂言は基本的には喜劇です。  人間が失敗してしまったり、日常生活の中でしでかしてしまう、慈愛に満ちた笑いで包んでくれるような優しい笑いがテーマです。  いい笑いはお客様が家に帰って布団に入って、思い出してフフッと笑うのがいい笑いなんだよと言っていました。狂言は能と共に室町時代から約700年間受け継がれてきています。  狂言をやっているとお化粧をするのかとか(化粧はしない)、かつらは被るのかと言われます。(ほとんどの場合は現代の普通の髪型のまま演じます。)

言葉が難しいとは言われます。  能の方が難しい言葉使いです。  聞いていれば段々判って来ます。

「名乗り」は必ず、能でも狂言でもあります。 戦の時の「名乗り」から来ているのかもしれない。  舞台は何もないので想像力を使ってみてもらいたい。  狂言に出てくる女性は皆強いですが、根は優しい。    

「髭櫓」のあらすじ

大髭が自慢の男が、大嘗会で犀の鉾を持つ役に選ばれたと言って喜んでいる。だが、新しい装束を仕立てるという話に妻は「うちは貧乏でそんな余裕は無い」と役を断るように迫り、さらに「その髭があるのが悪い」と自慢の髭を剃り落としてしまえと言ったため、怒った男は妻を打擲する。これに対して妻は近所の女たちと示し合わせ、熊手長刀などを持った女たちを引き連れ攻めてくる。男は髭を守るために髭の上に櫓()を組んで立ち向かうが多勢に無勢、ついに巨大な毛抜きで髭を引き抜かれてしまう。

大蔵流では原稿が180曲あります。 能っぽいものもあります。 間(あい)狂言も入れると300曲近くあります。 

「鈍太郎」のあらすじ 

鈍太郎は3年ぶりに都に戻り、下京の本妻と上京の愛人のもとを訪れます。しかし、どちらの女性も鈍太郎を信用せず、戸を開けてくれません。本妻は棒使いの男と、愛人は長刀使いの男と住んでいると嘘をつき、鈍太郎を追い返します。失意の鈍太郎は出家を決意しますが、後に本妻と愛人は鈍太郎が本物だと知り、出家を止めようとします。 最終的に女性たちの手車に乗って囃しながら退場する滑稽な物語です。

狂言でも大蔵流では最高級ランクの「釣狐」、「花子(はなご)」、「たぬき」?を私(大藏教義)はやらせてもらいました。  たぬき?では母親の母性を如何にだすかと言うのが難しい。

狂言ではオノマトペ(擬声語)を用いる。  障子を閉める音、お寺の鐘の音、犬、鶏の鳴き声とか。