井出洋介(プロ雀士) ・これからの麻雀をどうするか
1979年東京大学を卒業して麻雀のプロになった井出洋介さん(69歳)。 井出さんは競技としての麻雀が大好きで、大学を卒業後プロ雀士として活躍、多くの大会で優勝してきました。 井出さんは好きな麻雀を賭博にイメージを払拭して多くの人に楽しんでもらえるように健康麻雀と名前を変えて普及に努めてきました。 今や高齢者のための教室や学校のクラブでもやるようになっています。 今年井出さんは白血病と診断されましたが、入退院を繰り返して検査を受け順調に回復しています。
大学を卒業してこの道に入りました。 病気はかなり順調に治る方に向かっています。 急性前骨髄球性白血病でこの病気は昔は不治の病と言われていました。 抗がん剤が合ったようです。 定期検査で見つかりました。 免疫力がない状態で帯状疱疹に罹ってしまって、後遺症で苦労しています。
東京大学出身のプロ雀士のプロ第一号、16,17,18、20,25期の麻雀名人位で、第19期の麻雀最高位に輝く。 競技麻雀に出会って憧れてタイトルを取る事でした。 29歳で名人位のタイトルを取りました。 知名度も高くなっていろいろな仕事も舞い込んで生活にも恵まれてきました。
古稀を迎えるにあたって、プロ選手枠を辞めました。 (今年2月) スターは若くあるべきだと思って、そうしました。 自分でしか出来ない事の方を中心にした方がいい七という思いで、現役のプロという事の未練はなかったです。 「健康麻雀」については40数年前から賭けなくても面白いというメッセージを送っていました。 (そのころつけられた名称) 賭けないに吸わない、飲まないを付けたことによって 女性が入り易く成ったり、他にもプラスの面が出てきました。 徐徐に「健康麻雀」が広がって行きました。
大きく変わったのはこの10年です。 公民館、学校(クラブ活動)でも行われるようになりました。 全国大会もおこなわれるようになりました。 高齢者対策で麻雀をやると元気になるという事で、行政も応援するようになりました。
中学の時には勉強をしなくても成績優秀でしたが、高校ではわからなくなってしまって、初めて勉強に取り組み、現役で東京大学に入ることが出来ました。 5歳で家族麻雀を始めました。 受験期も麻雀をやっていました。 大学に入って競技麻雀と出会いました。 「健康麻雀」の普及と裏腹に雀荘が減って行きました。 卒業論文は「麻雀の社会学」です。 麻雀の歴史、雀荘が何軒あるとか、 競技麻雀、将来像などを書きました。 アルバイトで塾の先生をしていましたが、プロの雀士という事で塾は首になり、雀荘でアルバイトをしましたが、良くないと思って、麻雀に関する原稿を書いたりするようになりました。 後から思うと楽しい事しかやってこなかったと思います。 親には感謝しています。 母からは好きなことをやったらいいんじゃないのと言われていました。 自分が自由に育ったので子供たちには好きなことをやれと言っています。 麻雀はほとんどやりません。 ちゃんとしたプロが育ってゆくような環境作りが必要ではないかと思います。