鎌田弘美(NPO法人 代表) ・子どもたちの成長の節目を、着物でお祝いして
鎌田さんは昭和38年東京生まれ。 社会人を経て結婚した後、夫の転勤に伴ってスペインで7年間暮らしました。 現地で日本文化や着物について質問された時に明確に答えられず、恥かしい思いをしたと言います。 帰国した後着物の歴史や着付けの技術について勉強して着付けの講師になりました。 2014年に都内の中学校で浴衣の着付けを指導した際、親と離れて施設で暮らし、浴衣を用意できない子供がいることを知ります。 鎌田さんが施設で暮らす子供たちに成長の節目を着物を着てお祝いされる体験をしてほしいと感じました。 そこで七五三、成人支援プロジェクトを始め、これまで400人以上の子供や若者に着物を着てもらい、写真を撮ってアルバムをプレゼントしています。 現在施設で育ち成人の日を迎える若者を着物でお祝いしたいと取り組む鎌田さんに伺いました。
NPO法人の名前が「着物笑福」、子供たちが笑顔になりますようにと言う思いと、「着物」をかけて、この名前にしました。 成人の日を前に仕上げの特訓の最中です。(時間内に仕上げる。) 体力勝負です。 着物は全国からの寄付です。 着付けからメイク、写真を撮ってアルバムを作るところまでを行っています。
祖母が石川県で住んでいましたが、和服のところでいろんな染物、織物がある地域です。 折に触れて和服を着せてもらいました。 祖母が反物を買って縫ってくれました。 結婚した後、夫の転勤に伴ってスペインで7年間暮らしました。 2年後に長女、その3年後に次女が生まれました。 日本の生活様式や文化について多く質問ありました。 明確に答えられず。衣食住のうち衣について日本に帰ってから勉強しました。 石川県の牛首紬は丈夫に織られていて、寒さにも強いという特徴があります。 牛首紬は祖母、母から受け継いできました。
2014年に都内の中学校で浴衣の着付けを指導した際、親と離れて施設で暮らし、浴衣を用意できない子供がいることを知ります。 80枚浴衣を購入して同じ条件で授業が行えるるようにしました。 そこで七五三、成人支援プロジェクトを立ちあげました。 人生の節目でもある成人の日に何とかお手伝いが出来ないかと考えました。 初めての施設に行った時に女の子の両腕にリストカットの跡があることに吃驚しました。 この子に振袖を着せてよかったなと思いました。 アルバムを親に見せたいと言いました。 笑顔が脳裏に焼き付いています。 社会福祉協議会を通して多くの施設を紹介して貰いました。 最初は自分たちが着ていた振袖をかき集めましたが、今では着てほしいと寄付があり有難いです。 七五三用、成人式用の男女のカタログがいろいろあります。
人権を大事にするという事で丁寧な言葉使いと、支援活動であっても押し付けてはいけないと思っています。 児童養護施設では18歳になると出なくてはいけないので、生活に余裕のない方がほとんどで、20歳ではなくて30歳、40歳でも振袖、紋服を着ていただいています。 最高で49歳の女性をさせて頂きました。 その時の笑顔は忘れられないです。 母子生活支援施設にも行きますが、そこは配偶者からの暴力を受けたお母さんたちがいて、男性に拒否反応を示す人も多くいるので、女性のみで活動を行っています。
本当に幸せになります様にと願って活動しています。 愛されていると感じることは、生きる希望、生きる力になります。 活動の原動力はお子様の笑顔、施設の職員さんの喜んでもらえる事が一番です。 講師は現在25名ぐらいで活動しています。 遠いところでは新潟、徳島などにも行きました。 人と人とのつながりである着付けは、心と心を繋ぐ日本の文化として、私は引き継いでいきたいと思っています。 自分がお父さん、お母さんになった時に、我が子に愛情をもって、七五三、成人式のお祝いをしてあげられるようなお父さん、お母さんになっ欲しいと思います。