2025年9月14日日曜日

宮川純(ブラインドダンスチーム代表)   ・広がれ!ブラインドダンスの可能性

宮川純(ブラインドダンスチーム代表)   ・広がれ!ブラインドダンスの可能性 

ブラインドダンスは視覚に障害のある人が行う社交ダンスで、日本が世界に先駆けて2006年から競技大会を開催、今年も今月23日に東京で全日本選手権大会が開かれることになっています。 宮川さんは東京都出身の47歳、30歳の時に糖尿病が原因で視力を失いました。   10年ほど前グラインドダンスに出会って以来、その魅力を伝えようと普及活動に取り組んでいます。 今年の2月には耳の聞こえないパートナーとペアを組んで華麗なステップを披露し、話題になりました。 

ブラインドダンスは視覚障害者の方と目の見える方がペアを組んで踊る社交ダンスになります。 リーダー役が視覚障害者のペアと、パートナーが視覚障害者に分かれるリーダー部門、パートナー部門に分かれて踊る社交ダンスをブラインドダンスと呼んでいます。  2006年に公益社団法人日本ダンス議会(JDC)の当時の会長がゴルフのコンペに行った際に、視覚障害の方がゴルフをやっていたのを見て、社交ダンスにも視覚障害者がやっている人がるのではないかというのがきっかけで、全国的に調査をしたところかなりの人数がやっていることが判って、やろうという事になりました。(2006年)  ブラインドダンスはワルツ、タンゴ、チャチャチャ、ルンバの4種目で競技会が行われます。  

生まれた時には未熟児でした。  母が心配して1歳でベビースイムをやらされて、中学途中まではずっと水泳の選手でした。  水泳、野球、ラグビー、サッカー、ゴルフなどやりました。  小学校6年生の時には180cmあり、その後は伸びていません。  30歳のころに飲食店をやっていて、以前から糖尿病があり、30歳の時に足に大やけどをして血糖値のコントロールが狂ってしまって失明してしまいました。  10か月で全盲の世界になりました。  見えなくてもきっと新しい扉が開けるのではないかと思いました。  白杖、スマホ、パソコンの使い方などを勉強しました。  友達からの協力もありました。  入院中の方がメンタル的にはきつかったです。 その間に20回ぐらい手術もしました。 

東京都盲人福祉協会に訓練部があり、まずは白杖を手に入れる事から始めて、歩行訓練をしました。  中途失明の人は早くても2年ぐらいは掛かると言われますが、僕は2,3か月であちこち歩きまわりました。 バリアーフリーと言う言葉は知っていましたが、自分でなってみると、こんなことも社会はしてくれないのとか、こんな状況なのかという事を感じました。 東京都盲人福祉協会の役員になって、視覚障害者の役に立つようにやっています。 理不尽なことも経験しました。  飲食店は一緒にやっていた仲間に渡しました。 

2005年12月に視覚障害者の女性から社交ダンスの見学に行きたいという事で一緒に行きました。 視覚障害に仲間を社会参加させるきっかけになるのではないかと感じました。(コミュニティーの場)  社交ダンスを指導する先生と一緒に作り上げていきました。 入院中は68kg迄体重はおちて、その後105kgまで増えてしまって、ダンスを始めた当初は100kgぐらいありました。  ダンスを初めて半年で87kgまで減り、今は84kgです 

5名でスタートして、2025年8がつで 51名いて半分が視覚障害者、半分がボランティアだったりします。  バリアーフリーで一番大切なことはそのバリアーを知る、学ぶという事だと思います。  ブラインドダンスは共生社会の縮図みたいなもので、障害のある人とない人が手を組んで一緒に一つのものを達成されているところだと思います。  ダンス以外の周りの時間も大事です。  一般の競技会に出て頑張っている人もいます。  それぞれの障害を持っている方がもっと連携できると世の中がもっと変わるのではないかなと思います。 ここに風穴を開けたいと思っています。  ブラインドダンスとデフダンス(聴覚障害)に挑戦を始めました。 僕が彼女の耳の役、彼女が僕の目の役(互いに補いながら踊る。) 僕のダンスのパートナーの清水が手話通訳が出来るので、手話でのコミュニケーションで爆発的にダンスのスピード感が上がりました。  今年の2月に国際的な大きな大会があり、そこでブラインドダンスとデフダンスをやらせていただきました。  

今年の6月にブラインドダンスをテーマにした電子コミックが出ました。 私も登場しています。 吃驚しています。 宮田君と言う準主役で登場します。  パラリンピックの種目になればうれしいと思っています。  7歳の時に母が他界していて、父も仕事の関係で海外に行っていることが多くて、周りの方に支えられて生きてきました。  回りの同じ境遇の仲間も助けられたらなあとか、そういった気持ちはあります。