岡部たかし(俳優) ・「おもしろがって、生きていく」
岡部孝さんは、和歌山県出身の53歳、現在放送中のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」でヒロインの父親松野司之介を演じています。長い下積み時代を経て手にした演じる楽しさについて伺いました。
ヒロインのトキの父親役、松野司之介は、松江藩の上級士でしたが、江戸から明治に時代が変わると、収入がなくなって、貧しい生活になり、家族のために頑張ろうとしたら、借金をしてしまうと言う訳です。 司之介の要素は、自分の中にもあります。 司之介と言うのは、武士の世と明治の間で立ち尽くしている人と言う表現ですが。台本に忠実にと言う思いでやってきました。 脚本家が一生懸命書いたものを変えると言うのはちょっと違うのかなと思いました
高校卒業後、一般企業に就職してから24歳で俳優を目指すことになりました。 その間立ち尽くす時期はありました。 漠然と俳優になりたいと言うような事は口にしていましたが、行動には至っていませんでした。 背中を押されて東京に行って劇団に入ることになりました。 標準語もなかなかしゃべれず、自分とは乖離したものをやってるような感じでした。 自分らしさが全くなかったです。 九十九 一(つくもはじめ)さんという大阪の芸人であり、俳優でもある人とお付き合いをするようになりました。
その後村松 利史(むらまつ としふみ)さんて言う人に出会って、僕は自分のことをとにかく全部正直にネタにすると言う、離婚したこと、女の子と遊んだようなことをネタにするようなことでやってました。 どうやったら、自分の売りになると言うことを考えるようになりました。 ある日、突然自分の中に何かが通ったものがありました。 九十九さんとは20年以上の付き合いになります。
2022年49歳の時にNHKの「あなたのブツが、ここに」と言うドラマに出ました。なぜかコロナが始まってから仕事が入るようになりました。 同じ年の10月からは、民放の「エルピス」と言うドラマで、テレビ局のパラハラ上司を演じました。第60回ギャラクシー賞を受賞しました 。
35、 6歳の頃に他力でやってきた僕が、面白いと思っているショー劇場のオーディションを受けまくりました。 環境を変えたかったんですね。 自主公演などもやりました。 知名度がどうのこうのと言うのは諦めました。 或る種覚悟が決まって、そんな形でやっていたらテレビでブレイクするようになりました。 趣味はお酒とヨガです。 ヨガは10何年もやってます。 最近思うのは、体が動くうちに体を動かせる演技というか、仕事やりたいなと思います。 「ばけばけ」では、家族の絆が深まっていって、本当の家族っぽくなってきてますし、どういう結末を迎えるのか見守ってほしいと思います。