2025年8月3日日曜日

太田ゆか(南アフリカ政府公認サファリガイド)・南アフリカで、人と自然をつなぐ

太田ゆか(南アフリカ政府公認サファリガイド)・南アフリカで、人と自然をつなぐ

 太田さんは1995年アメリカロサンゼルス生まれ、神奈川県育ち。 立教大学観光学部に在学中に南アフリカのサファリガイド訓練学校に入学し、現地の資格を取得、大学卒業後の2016年からグレータークルーガー国立公園にてガイドとして活躍しています。  ガイドの傍ら罠にかかった野生動物を救助、密猟からサイを守るためのプロジェクトなど野生動物の保護活動にも取り組み、そうした野生動物を取り巻く現状とサバンナの魅力を広く伝えようと、動画やSNSなどを使って積極的に発信しています。  2023年にはその活動の様子を綴った「私の職場はサバンナです」と言う本を出版しました。 

南アフリカの北東部に位置するクルーガー国立公園に広さは四国がすっぽり入ってしまうぐらいの広さです。  アフリカでも有数の保護エリアになっています。  哺乳類は114種類、鳥類は960種類ぐらい、虫は2万種ぐらいいます。   南アフリカは今は冬です。  朝は4℃ぐらいまで下がって、昼間は30℃ぐらいまで温かくなります。  動物たちにとっては厳しい季節になります。  乾期なので段々干上がってゆく水の中でどうやって生きるか、と言った感じです。 

サファリガイドとしては、世界中から野生の動物を観たいお客さんが来て、四輪駆動のサファリカーに乗ってもらって、広大なサバンナの中で動物を見つけ出すのがメインの仕事です。 見つけ出せたらこの動物に関するいろいろなことを解説します。  水場とか、なわばりをもつ動物がいるので、そういったところを重点的に探します。  後、音も頼ります。 寝ている時もいろいろな音が聞こえてきます。   サバンナなので不便なことは一杯あります。   ものが壊れたりすると自分で直すのが当たり前です。   棘が多いので服に穴が開くのは当たり前です。(いちいち直さない)  南アフリカのご飯は美味しいです。  普通の洋風のご飯と言う感じです。  

小さいころから自然と動物が大好きでした。  環境保護に興味を持つようになって、たまたまネットで見つけたアフリカでのサバンナ保全プロジェクトに参加したのが初アフリカのタイミングでした。   こんなところで働けたらいいなあと感じました。  サファリガイドと言う仕事があることを知りました。   大学3年の時に休学して1年間サファリガイド訓練学校に入学し、現地の資格を取得しました。  実技系と筆記系があります。  出会った時の動物との距離の取り方、安全に観察することが一番大切なので、現場でないと学べません。  種類ではなく個体によって反応は違います。  動物の気持ち、表情、ストレス感、とかを読み取るというのも訓練学校だから学べるものです。  8割は南アフリカ人で、2割は外国人と云った感じです。  英語が出来なかったので周りに助けてもらいながら勉強しました。 

都会では感じられない贅沢な生活があると思います。  自然のリズムに沿って暮らす事は本当に人間にとって必要な事だと思います。  個体認識できるようになると、同じ動物でもそれぞれ違う性格、特徴があります。  

*像が水を飲むときの音  録音を聞く。 鼻で吸って貯めて口に放出する。 綺麗な水を吸いたいので水面にそっと鼻を近づける。  

常にアンテナを張るのが日常です。  ライオンの足跡が古いか新しいか、時系列を判断する事はサファリガイドの必須のスキルです。   ウンチが一番重要です。  ウンチを開くと何を食べたのかとかいろいろな情報が判ります。   

サバンナでの環境の変化は、乾燥した地域に行くと気候変動の影響は顕著に出ています。  10年間近く干ばつが続いているところもあり、草が生えなくなっていて、草食動物がいなくなり、肉食獣も減って行きます。  ライオンも村の家畜を襲うようになります。  人とライオンの殺し合いみたいになってしまいます。