田中朋清(石清水八幡宮権宮司) ・【にっぽんの音】
案内役 大藏基誠
宮司の下に権宮司がいて、権宮司の下に禰宜がいて、禰宜の下に権禰宜がいて、権禰宜の下に、出仕がいたりします。 宮司の補佐をするのが権宮司になります。
石清水八幡宮は、全国に八幡宮が沢山ありまして、祠まで入れると全部で4万ぐらいあります。 宗教法人として登録されているのが8千ぐらいあります。 平安時代前期に八幡宮総本社の宇佐神宮(大分県宇佐市)から勧請された神社で、京都の裏鬼門(南西の方角)の神様としてまつられたところです。 表鬼門が比叡山延暦寺の方向です。 疫病が大流行りして843年あたりで4年に一度発生していました。 怨霊の仕業と考えて、京都に神社仏閣がたくさんできました。 貞観元年(859年)に僧行教(空海の弟子)が豊前国、宇佐神宮にて受けたとの神託により、翌貞観2年(860年)清和天皇が石清水寺(現・摂社石清水社)の境内に社殿を造営したのが創建とされる。 緑、赤、紫、白、の色は能、狂言、歌舞伎などのほか相撲などに方向を示す色になっています。 石清水の名前の由来は、石清水山寺が昔からその場所にあったようです。 正式には石清水八幡宮寺と言います。(神仏習合) 平和的な考え方だと思います。
明治時代に廃仏毀釈がありましたが、また柔らかな形に戻ってきたと思います。 最近では神社とお寺が一緒にお祭りをしたり、もともとあったお祭りを復活したりしています。 祝詞、基本的に祝詞でお願いするのは、その地域のみんなが心から笑顔で幸せに病気もすることもなく平和な家で生活がずーとできますように、という事を神様や仏様万物に対して祈る。 八百万について祝詞として祈る。 お祓いをするときには祓詞を述べます。 大祓は神様がいる高天原を含めたすべてを清らかな状態に祓い清める、世の中全体の罪、穢れをはらうのが大祓です。 日本では6月30日と12月31日に大祓を行います。 祓詞はお祭りのたびに清らかな状態に戻すという事で行います。 清く明るく正しく素直に、人間の本質的な姿(赤ちゃんの状態)にお祓いを通じて戻って行くことを、言霊によってかなえようという事です。
「かけまくもかしこき」は祝詞の頭に必ず付くが、神様に直接申し上げる言葉で、「口に出すのも大変奥がましい恐れ多いことですが」 神話によると、伊邪那岐(イザナギ)神は死者の国へ行き心身が穢れ、帰って来た。 そこで筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原と言う場所河原でみそぎ祓いをされる。 そういった物語を祓詞で奏上している。
大藏基誠:実は狂言にも「禰宜山伏」という狂言があり、その中で禰宜さんがお祈りをします。 やってみます。 ・・・・・。
神楽のおおもとに「御神楽」がありその発祥の地が石清水八幡宮と言われていますが、神主さんが全国から神様が集まって神様と一緒に「楽」を楽しみます。 夕方から延々と神様と一緒に宴会を行います。 古い形式のお琴、これが日本の音だと思っています。
京都大学で日本の文化を研究もしていて、日本の伝統的価値観について研究をしています。 先人たちが受け継いできた知恵をブラシアップして、戦争で文化が途切れてしまった国もありますが、日本は地政学的にも恵まれた場所で、自然に恵まれていて、災害がありますが、知恵を合わせて文化を繋いできた。 日本の文化をさらにブラシアップして、それが世界の平和、持続可能性とかに凄く貢献できる考え方だと思います。