2020年11月25日水曜日

赤池 円(Webサイト編集長)      ・【心に花を咲かせて】森と人を繋げ、未来を明るくしたい

赤池 円(Webサイト編集長)      ・【心に花を咲かせて】森と人を繋げ、未来を明るくしたい 

このところ森をみなおす動きが高まりつつあるようです。   森には人を癒す力、想像力、思考力をはぐくむ場所、自然の恵みの宝庫、循環型社会へのヒントというように社会的課題を解決する力があるというのです。  その森の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたいと、森と人とをつなぐwebサイトの編集長をボランティアで務めているのが赤池さんです。   赤池さんはもともとは森とは無縁のネット社会で仕事をされていたそうですがなぜ森にこだわり、森の効用を伝えようとしているのか、どんな活動をしているのか、伺いました。

Webサイト編集長を12年しています。 最初は日本の森のWebサイトを作りましょうと振ってもらいましたが、その時には森のことを何にもよく知りませんでした。       やっているうちに森の事が好きになり、伝えたいことが増えてきて、3年過ぎて仕事が終わってもそのまま続けたいと思いそのまま続けました。

取材をしているうちに森にいる人たちが素敵だと思いました。

林業の人たちは自分が植えてからそれを刈り取るのが自分が生きている間には無かったりするんです。  そういった時間軸は自分たちにはないと思いました。 憧れました。

森の中に入ってゆくと身体が柔らかくなり、自然と1万3000歩ぐらい普通に歩いていたり、呼吸が深くなり五感が開いてゆくような感じがします。 匂い、湿気、空気とかに包まれたときに都会にいるとは全然違う、自分が溶けてゆくような感じを味わい、開放感と安心感を感じます。

ストレスのある人、精神疾患がある人、生きずらさを感じている人たちを森に連れて行って森のなかでしばらく過ごしてもらう事で自分を取り戻したり、自分に対する自信のなさが何かに変わったりというような事で活動しています。

人間の永い歴史では9割ぐらいは森林で生きてきていて、自然の中に帰るという事はごく自然のことだと思います。

他の生き物と共にいることで自分も解放して、自分も命の中の一つだという感覚が理屈無く感じると思います。

命の再生といったことを、「妄想する森ツアー」といういろいろと想像するツアーをやったりしています。

森林浴の研究の中で森の中に入って3日目から脳が活性化して、クリエーティブになるという研究もあります。  

今までで気付かなかったことに気付けるという事の喜びは経験したら気持ちいいと思います。

12年前は森への関心がそれほどなかったですが、過疎の問題はありその問題の原因は林業の衰退で、林業の衰退する理由は一つには町の人たちが木を使わなくなったという事で、町側の人たちに知ってもらおうということをやっていきたいという事、森の魅力、生き物を知ることの面白さ、そういったことが幸せにつながるというような思いがありました。

森に近づくことが自分たち自身の幸せにつながるんだという事を知らせたいと思いました。

スウェーデンは自然享受権と言って山に入っていって、他人の土地でも木の実とかを取っていいんです。  恵みがあればそこを大切に思うので何か手伝えることはないかという方向になってゆくと思います。

プロの技能を持っている人たちがその技能を生かしてボランティアすることをプロボノと言って、「私の森.jp」は編集、コピーライティング、写真、デザイン、などWebサイトを作るのに必要な技能を持っている人たちが集まって、運営している編集制作活動という感じです。  日本中の情報を調べて判り易い内容で編集してゆくWebマガジンみたいな活動です。

遠野の森は好きでよく通っています。  山裾が長くて広い盆地で護岸していない川が流れていて、こんなきれいなところがあるんだと思いました。  今はその手入れにも加わっています。    いろんな人達との出会いがあり新しいことをやる機会ができたりします。

森林医学、健康という事を切り口にして入ってもらえるのではないかと思っていて、森林医学、森林療法といった一連のぺージを作りたいのと、「森を祝うみんなの夏至祭」という事を5年ぐらやっていて、街の人たちに森の入り口を体験してもらおうと思って、杉の枝打ちしたり、それを天井、床などにセットして清浄な空間になります。 室内が森になります、森の感覚を味わってもらいます。  皆さんが自然に打ち解けていきます。 イベントでもいいという事で応募してウッドデザイン賞をいただきました。

未来が明るくなってほしいという願いと、自分で自分の命を絶ってしまうような社会には不安が沢山あると思うが、自然資産とかかわることで少しでもそれが減ればいいなあという思いがあります。