2018年8月5日日曜日

松島みのり(声優)           ・【時代を創った声】

松島みのり(声優)           ・【時代を創った声】
高校卒業してから本格的に演技の勉強を始めてから50年以上の経歴を持つ松島さん。
アニメでは1965年に放送された「未来から来た少年スーパージェッター」がレギュラーとしての最初の作品です。
その後アニメ「キャンディーキャンディー」のキャンディスホワイト、「マジンガーゼット」のユミサヤカ、「怪物くん」、「どろろ」など多くの作品に出演してきました。

「キャンディーキャンディー」1976年からTVで放送。
或る日事務所に行ったら本が置いてあって「やってみるかい」と言われ数ページ読ましてもらったら笑い声が一体化した感じで、もしかしたら私が「キャンディーキャンディー」をやるかもしれないと思いました、それで決まりました。
絵が可愛い、お話も素敵でこんなの出来るかしらとフッと思ったことがありましたが、無我夢中でやっていました。
割合楽しくやれました。
ヒロインは役が出来あがっていて台詞を言っていけばその役になって行くと言う感じが私はします。
ヒロインをやると言う利点はその役者にとってもうちょっと苦労した方がいいと思う人にとっては物足りないかもしれない。

共演された 富山敬さん、井上真樹夫さん、肝付兼太さんなどそうそうたるメンバーです。
富山敬さんとは年齢が近いのでほかのアニメでもよく共演しました。
井上真樹夫さんはちょっと大人です。
肝付兼太さんは番組を盛り上げて言った覚えがあります。
今でも声優を続けているのは「キャンディーキャンディー」をやったということが一つあると思います。
運が良かったということもあります。
幸せな作品でした。

ラジオで育ってきて、古賀さと子さんが大好きで憧れていました。
元祖声優は中村メイコさんだと思います。
NHKの俳優養成所に入りました。
演技の勉強をしました。
養成所で学んだ人達が卒業して「劇団30人会」を作りました。
或る日ディレクターが来て、男の役をやる人はいないかと言うことで人形劇でサブちゃんという役をやりました。
仕事は早くからありました。
「劇団30人会」に2年ぐらいいて次に「劇団新劇場」に2年ぐらいいました。
「チロリン村とクルミの木」に出演、そこで黒柳徹子さんから音楽の指導を受けました。
1963年アニメ「鉄腕アトム」にアニメとしては始めて出演。
1965年に「スーパージェッター」にレギュラーとして出演。 水島かおる役
このころはものすごいハードでした。
一番自分の中で声を作らずに普通にやってやれた役だったのですごく楽しかった。
「マジンガーゼット」「怪物くん」、「どろろ」などをやって「キャンディーキャンディー」に繋がって行く。

結婚妊娠して声だけならということでやっていました。
主人の両親が一緒に住んでいて見てくれていたので子育てはあまり苦労せずに済みました。
声で演じ分けるので、人生の一部を切り取ってそこの部分を演じる訳だからその人生をフッと思ってそれを理解できなくてはいけないと言った人がいて、結構難しい事なんだよと言ってくれた人がいますが、昔はブラウン管から飛び出すような声をと言われたが今は違う、感情を表現できる方が主流だと思います。
私はちょっと古いのかもしれない。
絵を見てその役に入って行く。
アニメは100%声の役者の役者次第だと言う人もいます。
アニメーションに行ったということはよかったと思います。
悔しい思いは結構していますが、いいの、知らない、あまり悔しいと思わない方がいいと思う。
私は結構自分を肯定します、これでいいんだと。
前向きに、とらわれないで、無理せずにやって行きましょうということになってしまうのかなあ。

声優の面白さは、それは自由自在、小さい子からお婆さんまでとか、やろうと思えば全部できる。
声優というのは昔は劇団の若い方の役者がアルバイトみたいの形でやりはじめた。
主役をやるような人達は凄く一生懸命努力している。
「声優になりたいって あなた」って言いたくなりましが、我々世代になって行くと教える人も多くなって、寸法を合わせるのはうまいけれども個性がないと言う人もいますがそれは判ります。
自分を確立すると言うことが無いというか。
滑舌はちゃんとやった方がいいし、理解を深めたり広めたりするのには読書は可能性を広げたりすると思います。
私は人と同じじゃいやというのがどこかにありました。
言わないと人は判ってはくれないということは思ったような気がします。
抜きんでると言うことは難しいことだと思います。
チャンスが全くないということはないと思うので、訓練して僅かなチャンスを逃さないということは必要だと思います。
諦めないということも大事だと思います。
「今日行く」(今日行くところがある)「今日用」(今日用事がある)それに「無理をしない」を付けくわえて今後やっていきたい。