山口由香子(転勤族の妻のためのキャリアコミュニティ 代表)・転勤族の妻でも私らしく輝く人生を
山口さんは1991年生まれ。香川県小豆島の出身。 2021年にオンライン上に転勤族の妻のためのキャリアコミュニティ を立ち上げ、キャリアや生き方に悩む女性をサポートしてきました。 山口さん自身も転勤族の妻、二児の母としてキャリアに悩み孤独を抱えながら子育てをしていました。 そんななか自分のやりたい事と向き合い行動する事で環境が変わることを前向きにとらえられるようになったと言います。 ご自身の経験を生かしたコミュニティーは同じような境遇の女性たちが支え合い励まし合う場となり、皆さんの心のよりどころになっています。転勤族の妻でも自分らしく輝きながら人生を楽しむ山口さんに伺いました。
5年前からベトナムに転勤しています。 ベトナムでも南の方で、平均が30℃ぐらいの気温が続く感じのところです。 めちゃくちゃおおらかで細かい事は気にしない所です。 7歳と5歳の子供がいます。 回りが面倒見てくれたり、子供達は育てやすいいところです。生まれ育った小豆島では、人口が3万人ぐらいのところでした。 1学年1クラスでずっと高校まで、そんな環境で育ってきました。 自然の中で育ちました。 小学校2年生の時に親がパソコンを買ってきて、段々オンラインの世界に入って行きました。
26歳で結婚して夫が転勤族でした。 会社を退職して、子供を産んで3か月ぐらいは大変でした。 それからやっとこれからどうしようと考え始めました。 周りは転勤族があまりいなかったので、悩みを友人に伝えるという事はしなかったです。 母や夫に悩みを告げる。夫は一緒に相談には乗ってくれていました。 早く働いて欲しいと言われました。 自分では何をしていいのか判らない状態でした。 ブログをやっている人を見つけて、壁をどうやって乗り越えるのかと言うようなことを発信すれば、同じような境遇の人が助かるのではないかと思って、やってみたいと初めて思いました。 夫に言ったら翌日ブログの本を買ってきました。 それがスタートになりました。
どうせ一生懸命に書くのだったら、いろいろな人に見てもらいたいし、ウェブのクリエーティブスキルを学べるスクールを捜し始めて、入って自分にスキルが付いてきて、仕事を自分で生み出してゆくと言う様な働き方が出来るようになって、私と同じような転勤族のサポートをやりたいと思うようになって、コーチングを学び始めたりして、自分でコーチングを提供しはじめました。 お客さんの中で孤独で辛いという転勤族の方がいて、コーチング以外にできる事は無いかと思って、コミュニティーを作ったりしました。
2021年に転勤族の妻のためのキャリアコミュニティ「キノコム」を設立しました。 月に何回か運営側主体でキャリアについて考えてゆくようなイベントを開催したり、メンバー主体で開催するものがあったりします。 悩み相談みたいなものをチャットでやったり、いろいろやっています。 みんながどういう仕事でどういう仕事の働き方をしているのか、知りたいという人が一番多いです。 寂しいので仲間になりたいと言って入ってくる人もいます。
2024年には有志のメンバーで「転勤妻サポートブック」と言う本を出版しています。 一人ではできないことでも、みんなで集まって誰かのためになる社会にインパクトを残すようなことをしたいと言うのをまだ叶っていなくて、本にしようと思ったのはコミュニティーではハードルが高いとか、集団が苦手とか、と言うような人のために本という選択をしました。 いろんな体験談を入れたかった。
ベトナムでは定時になったらすぐ帰る。 私はデザインの仕事をしていて、デザインと言うのは日本人が好むデザインと、ベトナム人が好むデザインは違うところがあり、感性の問題でああしてほしいこうしてほしいと伝えるのが大変です。 ベトナムでは産後2か月ぐらいで復帰するのが当たりまえで、おじいさん、おばあさんが面倒を見るスタイルです。 母親が子育てするという固定観念がないです。 夫は働いていることに対して喜んでくれています。 子供たちも認めてくれています。 ちゃんと自分の声を聞いてあげるという事、どういう事をしたいかちゃんと目を向けて、そっちに向かって行動してゆく事、周りの意見は気にしない、無理しない様に生きてゆくのが大事だと思います。